コロナ禍で打撃を受けたネット広告ビジネスはどこまで回復したのか?2大オンライン広告企業であるGoogleとFacebookの2020年7-9月期決算から紐解きます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2020年11月26日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
Q. コロナ禍で広告ビジネスはどの程度回復した?GoogleとFacebookの決算詳細
今回の記事では、コロナで大きな影響を受けたオンライン広告ビジネスの2020年7月−9月の決算が出揃ったので、状況をアップデートしたいと思います。
前四半期の2020年4月-6月期決算は、クライアントが広告を控えた影響で、どのオンライン広告企業も大幅な減収となりました。引き続きコロナ禍にはあるものの、人々の行動が変わってきた最新(7月-9月)の決算はどのような結果になっているのかを、GoogleとFacebookの2大オンライン広告企業の決算を元に見ていきたいと思います。
※参考・画像出典:Google (2020/10/29)
※参考・画像出典:Facebook (2020/10/29)
Googleの2020年7-9月期の決算
まずはGoogleを見ていきます。Googleの2020年7月−9月の四半期売上は、$46.2B(約4兆6,200億円)、前年同期比(YoY)+14%。営業利益は$11.2B(約1兆1,200億円)、営業利益率は24.2%でした。
2020年4月−6月の前四半期の売上は、YoYで−8.2%と初の減収だったので、そのペースからは復調していると言えるでしょう。しかし例年のペース(売上のYoYが+20%前後)にはまだ戻っていません。営業利益率は過去の水準に戻っています。
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