今回の記事のテーマは「一生忘れない投資の掟」。このように題して、「ウォール街のランダムウォーカー」という本の解説を行っていきます。投資家であれば、一度は読んでみたい。あるいはもう読んだことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。実際に見てみると、なかなか分厚いですし、価格も正直安くないです。古典的な名著ではあるのですがなかなか手が出しづらい。そういった印象を持たれているかもしれません。しかし読んでみると、非常にわかりやすく、スラスラと読めてしまいます。ぜひ一度あなたも読んでみてください。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』佐々木悠)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。
今は「インデックス投資」全盛期
今はインデックス投資の全盛期です。年齢問わず「積立投資」中でもこの積立の投資信託の割合が増加しています。
多くの方がやってるんですね。
では、なぜインデックス投資をやっているのか?
その理由が、この『ウォール街のランダム・ウォーカー』(著:バートン・マルキール/刊:日本経済新聞出版)の中にはっきりと書かれています。
本書の構成ですけれども、この本のテーマは1つだけです。「インデックス投資が一番いい」ということをいろんな観点で説明していく。
そういった本になっています。
<本書の構成>
本書の構成、章としては4つになっています。
<第1章 株式投資の2大流派>
テクニカル分析をする側とファンダメンタルズ分析をする側、この2大流派があるということを解説。さらにバブルの歴史なども書いていて、非常に勉強になります。
<第2章 プロの投資家成績表>
ファンダメンタルとテクニカル、この違いを解説する章。プロの投資家成績表、すなわちファンダメンタルとテクニカルの投資家が、ちゃんとリターン出してるのかを検証しています。
<第3章 新しい投資テクノロジー>
テクニカルとファンダメンタルズがある中で、現代のテクノロジー。新しい投資のテクノロジー・ポートフォリオ理論に言及しています。
<第4章 ウォール街の歩き方の手引き>
以上を踏まえて、具体的にどうやって私たちがポートフォリオを組んだらいいのか。(この記事では紹介していないのですが)年代別に組むべきポートフォリオも書いてあって、非常に参考になります。
今回は「なぜインデックスがおすすめなのか?」というところに絞って、お話していこうと思います。
50年前も現在も名著。バートン・マルキール氏とは?
本の著者である、バートン・マルキールさんは、世界的な投信会社であるヴァンガードグループの取締役として仕事をしていました。
要するに、投資のプロ中のプロです。さらにこの「ウォール街のランダムウォーカー」を書いたのが50年前です。50年前からずっと語り継がれている、そういった本なんです。
そして、バートン・マルキールさんは、基本的にはテクニカル分析が大っ嫌いです。
テクニカル分析で投資をされている方は、もしかしたらちょっと耳が痛くなるような話になるかもしれません。
しかしファンダメンタルズ分析というものにも、一定の疑問を持っている。非常に中立的な立場をとっているという方です。
まずはテクニカル分析って本当に有効なのか?という点を説明していきたいと思います。