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なぜ米国トップ企業のCEOはインド人だらけなのか?日本との決定的な差=浜田和幸

世界の経済・ビジネス界において、インド人の存在感が急速に高まっています。多民族・多言語という複雑な社会で培われた柔軟性と調整力は、グローバルリーダーとしての強みになっています。一方、日本は少子高齢化が進み、内向き志向が強まるなかで、海外進出にも消極的な傾向が目立ちます。果たして「日本人の世界的飛躍」は現実となるのか――今、世界の舞台で輝くインド人から見えてくる、日本の課題とは何かを考えます。(「 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 」浜田和幸)

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※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2025年7月25日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

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元気のない日本人

このところのインド人の躍進ぶりは注目に値します。

日本では「日本人ファースト」を掲げる政党が議席を大幅に増やしたことが象徴しているように、「日本的な価値観こそが世界をより良い方向に進めることになる」ので、「日本人であることに誇りと自信を持とう」といった声が大きくなってきました。

とはいえ、現状は正反対で、少子高齢化の流れが止まらず、工場や建設の現場でも介護やコンビニなどの接客の現場でも外国人の働き手が不可欠になってきているのが日本です。

と同時に、海外で活躍する日本人は年々減少しており、若い世代を中心に外国への関心が低く、海外で働くことには拒否反応を示す傾向が顕著になっています。

これでは、「日本人が世界に飛躍する」とか、「世界の中心を占める」ということは絵に描いた餅に終わりそうです。

目を見張るインド人の活躍

それとは対照的に世界で存在感を高めているのが「インド人」にほかなりません。

人口の多さでも中国を抜いて15億人に迫り、世界一の座を占めるようになりました。

驚くことに、インドでは1,600を超える言語・方言が使用されています。お互いに意思疎通を図り、協力して事業を成功させるには「お互いの違いを認めたうえで、柔軟な姿勢で足並みを揃える努力が欠かせない」というわけです。

成功しているインド人経営者はそうした特徴を最大限に生かして、多民族、多言語社会の混乱を巧みにコントロールする術を身に付けていると思われます。

国内総生産(GDP)でもかつての宗主国のイギリスを抜き、今や世界第5位となり、2030年までにはドイツや日本を抜き、世界第3位に躍進することが確実視されているほどです。

世界的企業のCEOにはインド人材がわんさか

そうしたインドの急成長を体現しているのが、ゴウタム・アダニ氏と言えるでしょう。

イーロン・マスク氏の電気自動車テスラはアメリカでの販売が頭打ちとなっているため、インドへの本格的な進出を発表しましたが、そのマスク氏に次いで世界第2位の大富豪がアダニ氏なのです。

Next: GoogleもYouTubeもスタバもCEOはインド人。日本人が活躍する道は…?

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