米アマゾン創業者で世界一の資産家、ジェフ・ベゾス氏の離婚問題が話題となっています。この問題は、株式市場にどんな影響を与える可能性があるのでしょうか?(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2019年1月11日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
アマゾン株が奥さんの手に渡ったら起こり得る、最悪の事態とは?
アマゾンの経営者ジェフ・ベゾス氏が離婚を発表
巷では、宇宙旅行に行くとかいうどこかのネット通販服屋の旦那が1億円を配ったりする不可思議な状況が繰り広げられています。
ところで米国では、売れない赤字続きだった本のネット販売屋からのし上がり、今や米国株式市場では欠くことのできないほどの存在となったアマゾンの経営者で世界一の富豪、ジェフ・ベゾス氏が離婚を発表。日本円にして15兆円とも言われるその資産の分与が急激に注目されています。
婚姻期間中に築いた財産なので折半か…
二人が住むワシントン州の法律では、婚姻期間中に築いた財産は共有となり、50/50で折半となる可能性が高いようです。しかし、現金や不動産などの資産をどのように分けるかではなく、ベゾスが保有するアマゾン株がどのように扱われるのかが金融市場ではきわめて大きな関心を集めるようになっています。
現在ベゾスは、アマゾン株の16.3%を保有する状況ですが、場合によってはこの持ち株比率が大きく変化する可能性が高いとみられています。あらゆるもちものを半分こということはないでしょうが、それなりの株数が元妻のマッケンジーに分与され、しかもそれが会社の状況とお構いなしに市場で売却されるような事態に陥った場合には、アマゾンの経営にも相当大きな影響を与えかねないだけにまずは財産分与の中身がどうなるのかが注目されそうです。
これまで上場企業を保有するオーナー資産家がここまで巨額な試算を抱えて離婚したケースは米国にも例がないということで、果たしてどのような決着がつくかが大きな関心となります。
基本的にプライベートなことですから、財産がどう分けられても普通は民間人にはなんの関係もないわけですが。株式ともなると企業の支配権にも影響することから、この元奥さんが今後アマゾンの経営に口出ししてくるといった最悪のケースももちろん考えられるわけで、これまで黙ってアマゾン株さえ買っておけば莫大なリターンを獲得できていたウォール街の輩にとっても無関心ではいられなくなっているのが実情のようです。
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