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米国市場を襲う不気味な「理由なき株下げ」、今年4度目の利上げ決定はどう影響する?=斎藤満

米国株が不安定さを増しています。しかし、目立った指標悪化が足を引っ張ったわけではありません。それでもなぜか投資家がリスク商品全般に臆病になっています。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

※本記事は有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2018年12月19日の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

なぜか恐怖心が蔓延。投資家はリスク商品全般に臆病になっている

不安定化する米国株

米国株が不安定さを増しています。週明けの17日もダウは500ドルあまり下げ、ピークから3,000ドル以上の下げを見ています。ラッセル2000など、一部の指標ではすでにピークから20%以上下げ、いわゆる「ベアマーケット」入りしたものもあります。この日はニューヨーク連銀景気指数が予想を下回ったほか、住宅建設業界の指数が悪化したとはいえ、目立った指標悪化が足を引っ張ったわけではありません

NYダウ 日足(SBI証券提供)

NYダウ 日足(SBI証券提供)

実際、このところの下げパターンは、重要指標の悪化でショック型の急落を見るものではなく、朝方堅調だったものが日中じわじわ下げて、気が付けば500ドルも下げていた、というようなパターンが多く見られます。いわば「理由なき下げ」が繰り返される分、かえって不気味さを感じます。

景気をけん引してきた「消費財関連」の株も下げている

そして当初はトランプ大統領が目の敵にするハイテク企業の株が下げ、例えばアップルやフェイスブック、アマゾンが名指しで批判され、これらが株価全体を押し下げていました。

しかし、足元ではむしろこれまで景気をけん引してきた消費財関連の株が足を引っ張っています。ベビーパウダーにアスベストが入っていたことを何十年も報告していなかったジョンソン&ジョンソンだけではありません。

17日の市場ではアマゾンが4.5%下げたほか、S&P消費財関連が2.8%下げ、S&P小売も3.4%下げています。

市場に蔓延する恐怖心

これらは消費指標の悪化ではなく、消費者心理の落ち込みを懸念した売りと言われます。つまり不安心理による株下げの形です。

このように、米国株の下げも特定の分野だけでなく、幅広く全般的な下げとなっています。実際、株式市場の「恐怖指数」と言われるVIX指数は、昨年の好調時には9から10の低レベルにあったのが、17日には24.52まで上昇しています。

つまり、市場が次第に恐怖心を持つようになり、リスクを意識し始めたことになります。

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