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韓国軍の「対北朝鮮作戦」がアメリカと日本にとって大迷惑な理由=黄文雄

6月30日に行われた米韓首脳会談の席上で合意を見た、アメリカから韓国への戦時作戦統制権の早期返還。これまで米軍が握っていた朝鮮半島有事の際の作戦指揮権限を韓国に移譲するというものですが、北朝鮮による「恫喝」がますますエスカレートする中でのこの判断は果たして賢明なものなのでしょうか。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』の著者で台湾出身の評論家・黄さんは、「韓国軍主導で本当に北朝鮮に対抗できるのか」と懐疑的な見解を記しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2017年7月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

朝鮮有事の作戦権返還を米国に要求した親北派・韓国大統領の本音

作戦権を返還された韓国軍は、朝鮮有事に我先と逃げ出す

6月30日、訪米した文在寅大統領とトランプ大統領による米韓首脳会談が行われました。成果としては特段目新しいものはなく、共同声明にも米韓同盟の前進や、北朝鮮との南北対話への支持といったことばかりで、THAAD問題などには触れられていませんでした。
※参考:韓米首脳会談:戦時作戦統制権の早期移管に合意=共同声明 – 朝鮮日報(2017年7月4日配信)

ただし、戦時作戦統制権作戦権のアメリカから韓国への早期返還についても合意がなされました。これはもともと盧武鉉大統領がアメリカに要求したことですが、いざアメリカがこれに同意すると、次の李明博、朴槿恵の保守政権では、「やはり断ります」というわけにはいかないので、返還時期がくるたびに、えんえんと引き伸ばし策を続けてきました。

なぜなら、韓国軍に戦時作戦を統制する能力がないことを知っているからです。アメリカ軍も、韓国軍に統率力や作戦能力がないことは、朝鮮戦争のときから知っていますので、口だけだということはわかっているのです。

戦時作戦統制権は、言うまでもなく、朝鮮戦争時に国連軍に移譲されていたものを、米韓連合司令部が受け継いだものです。そして戦時下において、米韓連合司令部では、米軍が司令官となり韓国軍は副司令官としてその指揮下に入るというものです。

この作戦権を韓国軍に返還するということは、いざ朝鮮有事の際に、韓国軍が自ら作戦を立て軍事行動を行うということです。

Next: 文在寅大統領の「本音」は?

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