アメリカ軍産複合体の選挙シナリオはなぜ崩れたのか?予想される次の展開=高島康司

今回の突然に実施された衆院選は、米軍産・ネオコン系のジャパン・ハンドラーが仕掛けた可能性がある。しかし、思惑通りの結果にはならなかったようだ。(『未来を見る!ヤスの備忘録連動メルマガ』高島康司)

「希望の党」惨敗に苛立つジャパン・ハンドラー、次の一手は?

米軍産・ネオコンが仕掛けた大義なき選挙

前回メルマガにも書いたとおり、海外シンクタンクの複数のリサーチャーによると、今回の突然に実施された衆議院選挙は、米軍産・ネオコン系のエージェントであるジャパン・ハンドラーが仕掛けたものであるということだった。

その目的は、基本的にリベラル勢力である民進党を解体して、自民と希望の党の保守系二大政党の体制を構築し、日本を東アジアにおけるアメリカの軍事的覇権を確保する拠点としてさらに整備することにある。

この目的を実現するために、ジャパン・ハンドラーの影響下にある小池を自民から分離させて希望の党を結成させると同時に、前原や細野に資金を提供して、民進党を解体するシナリオを作った。この結果、衆議院選挙の後には、保守のみの二大政党制が出現するはずであったという。

シナリオとは真逆の選挙結果

これが筆者が知り得た情報だった。もちろん、軍産・ネオコン系のジャパン・ハンドラーによるこうしたシナリオが実際に存在していたのかどうかは、いまのところ実証できない。ただ、海外の情報機関系のシンクタンクでは、このような陰謀論的な世界観が広く共有されている。

いずれにせよ、このようなシナリオが存在していたとしても、今回の選挙の結果は彼らの思惑通りには進まなかったことだけはたしかだ。二大政党制の一方の柱として期待された希望の党は大惨敗した。そして、立憲民主党を中心に再結集したリベラル派は大きく躍進した。これは、当初のシナリオとはまったく逆の結果だったに違いない。

ジャパン・ハンドラーの反応

選挙の直後から、こうした結果に対するジャパン・ハンドラーの反応が見られた。特に明確な反応を示したのは、コロンビア大学教授のジェラルド・カーティスである。日本の政治をコントロールする構造の一旦は、1960年に駐日大使であったエドウィン・ライシャワーが構築した左右両陣営にわたる広い人脈によって支えられているが、このライシャワーの人脈を引き継ぎ、ジャパン・ハンドラーの中核的な存在となっているのが、ジェラルド・カーティスである。

また、元CIA関係者の遺した資料である「クローリー・ファイルズ」から、1990年代後半当時、カーティスはCIAの情報提供者であったことが分かっている。

ちなみに「クローリー・ファイルズ」とは、CIAが実施した数々の極秘作戦に拘わったロバート・クローリーが、1996年に複数のジャーナリストに公開したCIAの極秘資料のことである。クローリーは2000年に死去しており、CIAはこの資料を入手し管理下に置こうとしたが失敗した。いまは全文がネットで公開されている。資料には各国のCIAの情報提供者の名前が記されている

この資料には、カーティスとともに、朝日新聞の前の主筆の船橋洋一の名前もある。両者ともに、アメリカによる日本の政治支配の中核的な機関である日米欧委員会(三極委員会)の主要メンバーである。

このカーティスが衆院選の投開票から一夜明けた10月23日、有楽町の日本外国特派員協会で会見した。この会見でカーティスは、小池党首の発言が希望の党を失速させたとして、次のように厳しく批判した。

「もし野党が共闘していれば、多数派にはなれないにしても、自民党から40~60議席は奪える可能性があった。もしそうなっていれば、安倍晋三首相は辞任を余儀なくされただろう。それを小池氏がぶち壊した」

そして新しく結党した立憲民主党に対しては、「立憲民主党が新団体の核になるにあたって大きな問題は安全保障」だとして、枝野や他のキーとなるリーダーは「左派」で、「彼らが権力を握れば日米関係には危機が訪れる」とさらに厳しく批判した。

そして、「立憲民主党がすでに成立した安保法制撤回にこだわり、集団的自衛権を拒否している限り、立憲民主が自民党に太刀打ちできる政党の核になっている姿を想像できない」と悲観的な見方を示した。

カーティスはこのように、希望の党と立憲民主党の両方に対する強い不満を表明した。特に立憲民主党に対する批判は厳しく、記者会見では少し苛立っているように見えた。

Next: シナリオ崩壊後の「次の一手」画策される新たな政治的混乱

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