各社の住みたい街ランキングまとめ
各社が出している住みたい街ランキングをその調査の正確性(調査データと分析結果との相関性の高さ)及び、理想・イメージ重視なのか、現実・予算重視なのか、調査規模(アンケート数等)をプロットすると下図のようになります。
調査手法がより正確でデータと結果との相関性が高いのが、いい部屋ネットの大東建託及び、SUUMOの調査になります。
いい部屋ネットやSUUMOの住みたい街ランキングでは、家賃や不動産価格の安さといった現実的な項目も調査されているものの、かなり理想・イメージを重視した内容となっています。
一方、いい部屋ネットの街の住みここちランキングやSUUMOの住民に愛されている街ランキングは、実際の居住者に対する調査であり、かなり現実的な意見が反映されていると思われます。
また、SUUMOの穴場だと思う街ランキングは家賃や不動産価格が安めのエリアも選定されており、より現実・予算重視な内容となっています。
長谷工アーベストの調査は件数そのものがいい部屋ネット及びSUUMOよりも少ないが、23区内調査だと理想・イメージ重視が強いが、県別や東京市部のランキングではより現実的な結果となっています。
ホームズのランキングは借りて住みたいランキングの方がより現実的な結果となっており、買って住みたいランキングの上位には理想・イメージが多い結果となっているものの、調査データと住みたい結果との相関性にやや疑問が残るランキングです。
ARUHIの本当に住みやすい街大賞については、そもそもの母集団が大量に分譲されているエリアという偏ったものからスタートしているため、統計的な手法としては正しくありません。
ただし、「住みやすい」という調査目的に対して、データとの相関性が低い(というか母集団に偏りがある)という点を、審査員制度によって補っており、現実問題として限られた予算内でマイホームを買いやすいエリアはどこかを知るには最も適しているでしょう。
要はランキングを漠然と見るのではなく、目的意識に沿って、見るものを変えていく必要があるわけです。
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