fbpx

「弱い2月」の株価大調整に警戒。米国バブル崩壊で日本に道連れリスク=藤井まり子

2月相場は弱い

繰り返しになりますが、「大統領選の翌年の2月は、アメリカの株式市場は弱含む」ことは、一部のロビンフッターの間でさえも広く知られています。

2月に入れば「バイデン・ヘリマネ法案第2弾」の詳細が発表されます。2月発表の「第2弾」には「富裕層や大企業への増税」案が含まれています。「増税」とは、この場合、「昨年から今年にかけてヘリマネをばらまき過ぎたので、富裕層と大企業はそのヘリマネの一部を返してください。」ということです。

この「増税」発表も調整の引き金となる可能性があります。

ユーフォリアに包まれている内外の株式市場も、これで一旦はクールダウン、「5~10%調整」くらいの調整は普通に起こる可能性があります。

コロナ相場「メインシナリオ」と「サブシナリオ」

「2月には、5~10%の普通の調整が起きる」というのが、今やアメリカ株市場の「マーケット・コンセンサス」「メインシナリオ」になっています。

この「5~10%の調整」という「メインスシナリオ」は、「人類が年後半までにコロナとの戦いに勝利して、年後半からはアメリカ経済はV字回復する」というシナリオに沿っています。

この「メインシナリオ」では、繰り返しになりますが、

・2021年末、S&P500は3,800ポイントから4,200ポイントの間
・2021年末、ダウは3万3,000ドルから3万4,500ドルへと上昇

といった「シナリオ」が予測されています。

「メインシナリオ」でS&P500の予測に幅があるのは、テスラ株のバブルが年内に弾けるか否かに依っています。一方、「メインシナリオ」では、長期金利の上昇が遅かれ早かれ起きるので、「グロース株からバリュー株へのダイナミックなローテーション」が巻き起こることが予想されます。

このシナリオだと、FAGAMなどの「スーパーハイテク株」は大幅調整を余儀なくされることでしょうが、ダウは「もっさりしたバリュー株」が大勢を占めているので、ダウは大幅上昇をすることでしょう。

一方、「サブシナリオ」「テールリスクシナリオ」として、起こる可能性は低いですが、20%近い調整が巻き起こる可能性があります。「テールリスク・シナリオ」としては、「長期金利の急上昇と急速なドル高が同時進行する」ケースがまずは挙げられますが、それ以外でも、「ワクチンがほとんど効かない新型コロナの変異種が登場したりして、人類とコロナとの戦いがドロドロのイタチごっこの長期戦になり、経済のV字回復が遅れる、インフレもなかなか巻き起きない」ケースも上げられます。

これら「テールリスク」」が顕在化して、株式市場で「20%近い大幅調整」が起きれば、パウエルFRBを初めとする各国中銀は年半ば(?)あたりには「現行の超の付くの金融緩和政策」をさらなる緩和方向へと大きく切り替えなければならなくなり、各国財務省も再び大型刺激策を発動することになるでしょう。

すると、「テールリスク」ケースでは、アメリカ株式市場を初めとする各国株式市場は、年半ば(?)以降には再び盛り返して、さらに上昇を加速することでしょう。

「テールリスク」シナリオでは、S&P500は、2021年末までに、「メインシナリオ予測の4,200ポイント」を飛び越えて、4,500ポイントへ達すると見込まれます。

かくして、コロナとの戦いは、人類が短期で勝利しようと、グズグズと長引いて長期戦になろうと、人類が強い意思でもって戦い続ける限りは、中長期では株価は上昇すると見ています。

Next: 日本市場は要警戒? 再び米国財務省に刷り負け始めた日本財務省

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー