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コロナ禍に利益増大「NHK」の殿様商法と下請けいじめ。再放送連発も受信料を下げる気はなし=山岡俊介

制作コストは減っている

むろん、こうした影響は「エール」に限らない。

大阪拠点放送局が制作する連続テレビ小説「おちょやん」も収録を見合わせることになり、結局、全125回の予定が115回と、こちらも10回分番組は縮まった。

そうかと思えば、歴史マンガ「キングダム」(3期分)の場合、昨年5月から放送が延期され、放送が再開されたのは決算期をまたいで今年4月4日から。実に放送再開は1年も延期された。

「このアニメのアフレコは、たくさんの声優が一堂に会して掛け合いで録音することから、一般番組の収録以上に飛沫感染リスクが高いという事情もあったと思います」(関係者)

一方、大河ドラマ「麒麟が来る」も、むろん例外なくコロナ禍で昨年4月から6月まで収録見合わせとなったものの(放送も一時中断していた)、さすがにNHKの最大の看板番組だけに、通常12月の最終回を翌年2月まで特例で延ばすことで、当初予定通り、全44話(回)の放送を行った。

コロナ禍でも「受信料」が一律で入ってくる

告発者はいう。

「NHKの収入のほとんどは受信料。それはコロナ禍に関係なく入って来る。その豊かな財源に支えられ、 NHKは大河ドラマ1回分の収費用が『麒麟』ではクスリで逮捕、降板した沢尻エリカ出演時は相場以上の1回6,000万円ともいわれ、民放ではとても真似できない額をかけていました。

ところが、実際に決算の純利益もその通りになるかはわかりません(その分、別で消費するかも知れないので)、コロナ禍の影響で収録回数を短くすれば、その分、NHKの利益は増えるわけです。何しろ収入の実に約5割を制作費(事業収入約7,384億円に対し番組制作費が約3,605億円。2019年度)が占めていますから。番組回数が減った分は再放送で穴埋めするのでコストはゼロ。民放ではあり得ない話ですが。

ただし、NHKの下請け制作会社は収録回数が減ればそれだけ収入は落ちる。まさに殿様商法ですよ!」

NHKの番組制作費、一般には朝ドラは約15億円から20億円(年間)、大河で30億円から35億円(同)ともいわれる。

Next: 「強制徴収」で伸びる受信料収入。受信料は今の半分でもやっていける

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