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子どもに投資を教えたい親が急増。算数で生き方も学べる投資教育=遠藤功二

ネット証券の口座数が急増するなど投資に関心が集まっており、「子どもに早くから投資を教えたい」という保護者も増えています。では、どうやって教えたらよいのか。生き方まで教えられる投資教育のメリットと方法をお伝えいたします。(『億の近道』遠藤功二)

プロフィール:遠藤 功二氏
日本FP協会認定CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、MBA(経営学修士)。大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当したが、組織のしがらみで顧客中心のサービスが提供できず、雇われFPとして働くことに限界を感じる。しかし、収入が途絶えることの恐怖から簡単には、会社から踏み出すことができず、ストレスを貯める日々を送る。FP資格やMBAをとっても、会社にお金で縛られていたら何もできない。「お金のためだけに働くつまらない生き方を他の人たちにはさせたくない。」という志を持ち、お金が原因で不幸になる人を少しでも減らすべく、教育特化のFPとして奔走中。

「子どもに投資を教えたい」ネット証券の口座数が急増

最近、急激に「子どもに投資のことを教えたい」という保護者の声が急増しています。

ニュースになっている通り、ネット証券の口座数が急増しているのもあり、子育て世代以下の若い世代に投資が広がってきているのを感じます。

私は20代・30代の方の投資相談をすることが多いのですが、最近はみなさん、結構ちゃんと投資をしています。YouTubeで投資家さんやお笑い芸人さんが投資について語るチャンネルを見て、実際にやっているという人が多いです。

YouTubeでありがちな「見て終わり」になるのではなく、今の若者はインプットしたことを実行に移す力があるからすごいです。

算数を「投資の問題」に変えれば、楽しく教えられる

YouTubeでは、多くの方が「S&P500」とか「全世界株インデックスETF」の長期投資を勧めています。これは良いことだと思います。こういったインデックス投資は、算数の基本的な知識の復習に役立ちます。

算数の教科書で「平均」「複利」「確率」を見ても、どうも興味をそそられませんが、お金の話になるとみんな食いつきます。

例えば、「袋の中に赤いボールと青いボールが3個ずつ入っています。青いボールが当たる確率は何%でしょう」という問題でワクワクする人はあまりいないでしょう。

ところが、「6月の初日から末日にかけてS&P500が上がる確率は何%でしょう」という問題が出され、過去30年の6月の騰落率の表が配られたら、みんな必死に計算するのではないでしょうか。

複利なども同じですね。「5の3乗を答えなさい」と言われても、「なんでそんな計算するの?」と思うものです。

しかし、「保有資産100万円を毎年7.2%の利回りで運用できると仮定します。複利で10年間運用すると、10年後に100万円はいくらになっているでしょう」という問題だと、普通はみんな食いつきます。

「平均」についても、積立投資が運用期間中の平均未満(ドルコスト平均法効果)での取得単価を目指す運用方法であり、平均未満の取得単価でインデックスに投資した場合の利益になる確率を計算すれば、「やったほうが良い」ということになります(長期で低迷した日本株のインデックスですら理論上は利益になっている)。

積立投資ならば、3万8,915円で日経平均株価連動型ファンドを買ってしまうような不運も避けることができます。

1ドル360円のドルが80円に落ちても「平均」「複利」「確率」を活用できていれば大丈夫です。

Next: 重要なのは「時間」と「継続」。生き方まで教えられる投資教育

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