やっている感だけ演出した「人生百年時代構想推進室」「統計改革推進室」
<人生百年時代構想推進室>
同じく廃止された「人生百年時代構想推進室」は、幼児教育無償化に加え、働く人向けの教育訓練の充実や高齢者雇用の促進を掲げていました。
首相官邸のホームページには、「一億総活躍社会実現、その本丸は人づくり。子供たちの誰もが経済事情にかかわらず夢に向かって頑張ることができる社会。いくつになっても学び直しができ、新しいことにチャレンジできる社会。人生100年時代を見据えた経済社会の在り方を構想していきます」と書かれています。
ただし、ホームページには「最終更新日:令和元年5月30日」という日付記載とともに「このページは、過去の特集ページを保存しているもの)であり、掲載情報は、更新されておりませんので、ご注意ください」と赤字で注意書きがされています。まさに「廃墟」と化しています。
※参考:人生100年時代構想 – 首相官邸ホームページ
<統計改革推進室>
最後に「統計改革推進室」です。2018年に発覚した統計不正問題を受け、各府省で統計を点検する「分析的審査担当」を約30人配置していたもののようです。
ただ配置しただけで、効果の検証や改善策について何ら説明もなかったようで、多くの統計で失われた信用は回復できていないのが現状です。
そもそも改ざん、隠蔽、破棄(シュレッダーは笑えましたね)など、政権への不信感と信用をなくしたのが、相次ぐ「統計の嘘」の露呈でしたね。
で、この推進室は何をしてきたのでしょう。審査の結果は公表されているのでしょうか。分析的審査により改善された成果は発表されているのでしょうか。
というよりも、もう役割は終えたと言えるのでしょうか…。
以上、次から次へと「やってる感」のオンパレードでした。それがいろいろ追求される前に、人知れず、こっそりとその痕跡をかき消されていったのです。
これは岸田政権の「反安倍姿勢」と言えるのでしょうか。それとも、「安倍援護」になるのでしょうか。
森友・加計・桜問題も「手仕舞い」とされるようですからね…。
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※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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