マーケットは去年をベースに動いている
これはいつもお話しをしているように、マーケットというのは去年をベースに動いているのが当然として、みなさんは理解しなければいけません。なぜなら、マーケットを動かすのは経済、そしてその経済指標は前年比と前月比と比較してプラス、マイナスとして発表されるのですから、その比較対象である前年、前月の数字をきちんと評価していないと経済指標の結果は読み取れません。
何もわかっていない人に物価が去年から7パーセント上昇した、といっても何もピンとこないのと同じです。去年1万円で買えたものが、今年は1万700円でしか買えないことを指すといってもピンとこないでしょう。700円程度の値上げであれば、どうでもいいよ、という人が通常の答えになります。
そういう人には、たとえば年収1,000万円の人に、物価上昇が7パーセントということは年収が930万円になること一緒なんだ、といえば、ある程度、ピンとくるでしょう。それでもイマイチ、ピンとこないと思います。
みなさんのほとんどは物価上昇7パーセントというのは40年ぶり、といえば、大変なことなんだ、と思いますが、それがマーケットと何の関係があるのかを説明できない人がほとんどだと思います。これを説明をする必要はありませんが、でもこれが説明できなければ、わかっていないのと一緒のことだとは思います。
つまり去年の価格をベース(基準)としてマーケットが上下をしているのですから、そこからきょう、2月25日はどのくらいの乖離があるのかは計測をしておかなければいけないのです。もちろん、先月も、です。
ですから、マーケットというのは、去年と同じ形になることが多いのですが、それを理解している人はほとんどいません。これを理解すれば、わからないことがほとんどなくなってきます。もちろん、真逆の動きになることもありますが、これはもっと深い理解が必要になります。
あまりこのようなマーケットは去年と同じような動きになる、というような「点」での理解は推奨しませんが、わからなければ、とりあえず、これを覚えて自分自身で検証をすることが大事なことになります。
今年の秋以降は上昇するのか?
そういうわけで、去年の2月16日から、この時期に大きく下がることはほとんどわかっていたのです。では、今年の秋以降は、去年と同様に株価が大きく上昇するのか?と考える方もいるでしょう。しかし、それは間違いです。今年は、去年と反対の動きになります。
つまり去年が押し目買いであったのであれば、戻り売りになる可能性があります。もう少し、理解の早い方はおわかりでしょうが、金利やドルがまるで去年と真逆の動きになっているから、株価は反対方向になる、のです。あくまでも金利とドルの傾向が高止まりするという前提条件においてです。
では、きのう戻ると断言してしまったのは、なぜか、という話です。
Twitterにはわかっている人は株の売りを買い戻すと記した記憶がありますが、その根拠は非常に明快なのです。
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