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戦争状態で株価はどう動くのか?インフレもコロナも未解決なのにマーケットが戻った理由=角野實

経済指標の王様は「GDP」

マーケットを動かしているのは経済指標だとすれば、その経済指標のキング、王様というのはGDPです。そのほかの経済指標というのはこのGDPを計算するためや、推測をするための経済指標なのです。

つまり、経済指標というのは「GDP」のためにあるのです。

わからなければ、長年、マーケットに携わっている連中はとりあえずGDPを見ます。2021年10月-12月の年間の成長は5.5%です。きのうのウクライナにロシアが侵攻した直後は6-7パーセント、ダウは去年から売られていました。

売りすぎだな、というのはわかっていたことなのです。だから、もうやめておきなさいよ、と言ったのです。結果、落ち着いてくると急速に戻しました。

そして、今朝、ダウは去年の2月25日と比較して5.3%上昇まで戻っています。アメリカの年間成長率は5.5に対してマーケットは5.3です。つまり、マーケットはGDP通りに動いているのです。

つまり、まともな売り方というのはダウの値動きをみて、去年よりも5%以上売られることがあれば手仕舞いを行っていただけの話です。ですから、侵攻直後に私は「買い」と平気で言えただけの話です。

これが基本的なマーケットのやり方であり、ここからいろいろ詳細のことを考えなくてはいけないのですが、ぜんぶ書くと99%以上の人は理解できませんので、ゆっくりやっていきます。

こういう状態のとき、つまり戦争やパンデミックなどほとんど誰も経験したことがないときは、基本に帰った見方をしたほうが一番手っ取り早いということなのです。あなたがやっている銘柄の去年のチャートを穴があくほどみればよい、というだけの話です。

株価は3月の上旬まで売られているのです。それだけです。みなさんやっている銘柄は違うので、ぜんぶは解説できません、ごめんなさい。

まともな経済制裁は行われない?

しかし、きのうのウクライナへのロシア侵攻は、頭をトンカチで殴られたような衝撃で、今でも信じられないという感じです。

でも、欧米や日本も制裁すると言っていても、まともな制裁などできない、と今朝のNHKニュースを見ていて思った方は多いでしょう。これは私の言っている通りだと思います。

そんな中でも解説をしている方が、何もわかっていないのにまた、さもわかっているようなことを言って、「何を言ってるの、この人?」という状態です。

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