FRBのブレイナード理事が「5月にも急速なペースでバランスシート縮小を開始する」と発言したことを受け、また一段の円安となりました。このまま、また125円台を超えるのかどうかに注目が集まります。過去40年のドル円の歴史を見ても、米国の景気が悪くなると、必ず円安を強要してきました。いつバイデン政権は円安に文句をつけてくるでしょうか。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2022年4月6日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。
いつバイデン政権は口を出してくるのか?
ブレイナード理事が「今年5月にもバランスシートを急速ペースで縮小開始」などと口走ったことから、ドル円はまたしても大きく値を上げる展開となりました。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)
このまま、また125円台を超えるのかどうかに注目が集まります。
過度な円安といいますと、2015年6月12日に日銀黒田総裁が円安けん制をしたのがちょうど135.860円レベルということで、この水準が非常に市場の関心を集めています。
ただよく考えますと、同年の5月に当時のオバマ大統領がG7の席上で「強いドルは問題」と発言したとフランスの当局者の話として報道されたのが発端でした。その後、米国政府がしきりに否定していたのも印象的です。
この話、どこからどこまでが本当なのかは、いまだによくわかりません。
いずれにしても「米国が円安に不快感を示したときが、ドル円上昇の天井」ということになりそうです。
足もとではウクライナの件で頭がいっぱいのバイデン政権が、いつ・どのようにして円安をけん制してくるのかが、非常に注目されるところとなってきています。