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さっそく“コロナ湧く湧く”と揶揄されるワクワクイベント。「事実上のワクチンパスポート」「検査パッケージ中止の反省は?」など発表前から広がる失望感

3度目のコロナワクチン接種を受けた人を対象に、イベントの割引などを適用する「ワクワクイベント」なる事業の実施を、政府が検討していることが判明し、大きな反響を呼んでいる。

報道では、岸田首相が6日午後に会見を行う予定とされており、新たな経済対策やコロナ対策を表明するとのことだが、そこでこの「ワクワクイベント」の概要が発表されるようだ。

また複数の政府関係者によれば、ワクチンの3回目接種が済んだ人を対象に、コンサートやスポーツ観戦などのイベントに割引を適用する事業となる模様。地域ブロック単位の旅行割引とともに、接種の促進と経済対策を結びつける狙いだという。

悪印象しかない「GoTo」の名前を封印?

最近ではあまり耳にする機会がなく、もはや死語同然ともいえる“ワクワク”というワードを用いた、あまりにも微妙すぎるネーミングに、ネット上からは「エイプリルフールはもう終わったぞ」といった声もあがるなど、多くの人を脱力させている今回の件。

ちなみにワクワクの“ワク”は、ワクチンにちなんでのネーミングのようだが、さっそく「コロナウイルス湧く湧く」「感染者が湧く湧く」「副作用、湧く湧く」などと、散々に揶揄をされている状況だ。

そもそも、本来なら「GoToイベント」となるところを「ワクワクイベント」に改め、「GoTo」というネーミングを封印したというのは、これまでに「GoTo」が帯びてしまったマイナスイメージを払拭したいという意図も透けて見えるところ。つまり、政府が「GoToは失敗だった」と半ば認めたも同然だとも言えそうだ。

普及がまったく進んでいないワクチン接種証明アプリ

このように、SNS上ではそのネーミングに対してツッコミを入れる声が多いなか、「事実上のワクチンパスポート」「ワクチン接種の有無で国民に優劣つけて分断」というように、ワクチンを“打たない自由”を侵害するものだという意見も多くみられる、今回の「ワクワクイベント」。

さらには、新規感染者数が高止まりしている今の状況下で検討するべきことか?といった意見も。そもそも政府はちょっと前に、ワクチンの2回接種か陰性証明のどちらかで飲食店やイベントの人数制限を緩和するという「ワクチン・検査パッケージ」の導入を推し進めていたが、オミクロン株による感染が拡大した今年1月に突如中止するというドタバタ対応があったばかりで、「その反省もなく……」といった声も聞こえてくる。

【関連】突然のワクチンパッケージ停止にイベント関係者大混乱。ブレイクスルー感染続出も“3度目の接種”が迫る流れに「矛盾して見える」との声

仮に今回取沙汰されている「ワクワクイベント」が実施された際に、恐らく活用されるであろうワクチン接種証明アプリのほうも、このような国のドタバタ対応も大いに影響してか、登録者数が伸び悩んでいるようだ。例えば東京都が昨年11月に運用を開始したアプリは、登録者が3回目の接種を終えた都民の1割に満たないようで、都は上野動物園のパンダを優先して観覧できる独自特典まで企画しているという。

また、政府・デジタル庁が提供している「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」のほうだが、こちらはほぼ最新のスマホ端末が必要になるのにくわえ、マイナンバーカードの登録が必須になるなど一定のハードルが存在するとされ、あまねく国民に普及するというのは現実的ではなさそうというのだ。

コロナ禍からの経済の立て直しは急務だとはいえ、このように実質上一部の者しか恩恵を受けられそうもない施策に巨額の血税が投じられる話となれば、否定的な意見が多く出るのも当然といったところだろう。

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