ウクライナは態度を改めるべきだった
では、どうしたらよいのか?
今回のウクライナ侵攻は、ロシア軍がウクライナ国境に軍隊を派遣したことからスタートしたと思います。その場合、ウクライナはロシアを軽蔑するでしょうが、戦力的には敵わないので、態度を改めようとするでしょう。
しかし、アメリカ軍は「ロシアが悪い」「今にもウクライナに侵攻しようとする」と周囲で騒ぎ立てたのです。
あなたが当事者であれば、軽蔑を伴いながら態度を改める方向に行くでしょう、ロシアはウクライナが態度を改めれば、それでよいと考えていましたが、アメリカが訳のわからないことを騒ぐので、余計に頭にきて暴力をふるう。誰でもわかりそうなこの構図を、アメリカは理解できないのです。
暴力を伴う喧嘩などに介入したくはないのは通常の神経です。放っておけばいいだけの話なのですが、ウクライナは、飛び火するように世界に助けを求めた……それが原因でしょう。誰も火の粉などかぶりたくもないのに「助けてくれ」と言われれば、まともな倫理観や道徳観を持っている人であれば「助けなければしゃーない」と思うのが必然です。
根本は双方で解決するほかないものを、周囲を巻き込んだウクライナに責任もあるのです。
もし、○○だったら、ということを言うつもりはありませんが、ロシアがウクライナを包囲しているときに、真っ先にウクライナが態度を改めれば、このような状態にはならなかったはずです。
ウクライナは危険だと、アメリカのような関係のない国が騒がなければ、侵攻は起きなかったと思います。
双方が疲れ切るまで戦争は長引く
こういう状態になれば、双方が疲れ切るまで戦争を続けるほかないでしょう。殴り合いの喧嘩をして、双方が疲れ切るまでやり続けるしかないというのが現状です。
だから、この戦争は長引くという結論になるのです。実際、3月の段階で私は「こんな停戦交渉まとまるわけがない」と言っています。
そこに武器を供与している西欧は、どうしようもない間抜けにしか思えないのです。戦争を長引かせているのは、リベラルを志向するアメリカとヨーロッパでしょ、ロシアは長引かせたくないはずです。体力の消耗が激甚になるわけですから。
ロシアももう負け戦を覚悟しているでしょう。要するに合理的な行動ではないことがわかっているけど、今まで投入したコストを考えると、冷静に考えれば負けることはわかっているのに、戦力を投入しているという段階なのです。
要はロシアはチキンレースをやっている認識はあるのに、やめられないというジレンマに陥っているのです。競馬やギャンブルで負け続けているのに止められない心理と同じ構図です。同じことをやっているのに、ギャンブルで一発逆転を狙う、その一発逆転は永遠に来ないというのは薄々、当の本人は感じているでしょう。負けるのがわかっているのにやめられない。これがロシアの心境だと思います。
ウクライナはそもそも従わざるを得ない状況に追い込まれたのに抵抗する。これもロシアと同じことです。同じことをやって違う結果を求めているのです。違う結果になるわけがないのに、その夢を追いかける。バカとしか言いようがないのです。ロシアと同じです。
「三者三様におバカさん」
欧米は、自分たちの失敗をロシアになすりつけているだけの話です。
要は「アメリカの軍事力に対して同等の力を持っているから世界大戦のような戦争は起こらない」という抑止力の理論は破綻しているのに、それを認めないのです。
そもそもアメリカが好き勝手に「世界の警察を辞める」と言ったことがトリガーだったのです。本格的に介入しないとわかっているロシアに、アメリカが外から文句を言っても、聞く耳などもたないことは、ロシアにすれば当然のことです。
こうやって考えると、「三者三様におバカさん」にしか私には見えないのです。
最終的にはロシアとウクライナが暴力の連鎖に疲れ切るまで放置するのがベストなのですが、西欧は武器供与をやって戦争を長引かせる、アホとしか思えないのです。
喧嘩の仲裁など、双方が疲れるまで待って、喧嘩を辞めたときに現れて双方の言い分を聞いて、裁定を下すほかないのです。
だから、ウクライナがテロリストのような作戦を辞め、武器供与も止めて、ロシアに勝たせるほかないのですが、それを阻止しようと必死なわけです。双方ともに。