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同じ銘柄を買っても成績は大差。投資の上手・下手を分ける3つの行動とは?=栫井駿介

買い方

まずは買い方です。

上がっている株を買い、すぐ売ることを繰り返して利益を出すのが短期投資です。

一方で長期投資は、買ってそのまま持ち続けるため、安く買って高く売ることが目標とされており、より安く買う方が良いわけです。

<上手い人の買い方>

【安く買って高く売ること】、上手い人はこれをよく知っているため、安くなる瞬間をとことん待ってから買います。

つばめ投資顧問ではパイロット運用という方法を採用しており、私自身が推奨銘柄をいくらで買ったのか示しておりますが、本当に上手い人は私の買値よりも安く買うことを心がけています。

このため、私の歩取りを上回る成果を出せています。

<下手な人の買い方>

一方で下手な人は、株価が上がった時にこそ買ってしまう、いわゆるジャンピングキャッチをしています。

特に良くないのが、私がいくらで買ったと示した後に、その時何らかの理由で買えず、推奨した銘柄が高くなったところで我慢できずに買ってしまう。こういう人が非常に多いです。

結果、買値が私より高くなり、私よりも利益を出せなくなってしまいます。

もちろん、買わないといつまでも買い逃してしまい、機会損失となる可能性もあります。

しかし、株価が下がってしまった場合はどうでしょうか。
もし安く買っていれば損失自体を抑えられますが、高く買っていると買った価格まで戻らず、損失も被りかねません。

もっと言うならば、そもそも長期投資をしているため、じっくり腰を据えて考えて頂くことをおすすめしています。

買った後の行動

さらに、買った後の行動も非常に重要です。

最初に株を買う価格ですが、実はそこまで重要ではありません。

なぜなら、下がるのを待って買ったとはいえ、更に下がる可能性があるためです。

ジャンピングキャッチしてしまった場合も、全体が安い時のジャンピングキャッチでしたら大した問題ではありません。
大事なのは第一弾を買ったその後の動きです。

株を買った後、さらに下がったときに何をするのか、かなり明確に違いがあります。

<上手い人の行動>

まず、上手い人は買い増しのチャンスを常に探っています。

株価が下がったとがっかりするのではなく、
「株価下がったけれども、企業の業績等は実は変わらなそうだ。ただ相場要因で相場が動いたから下がっただけだろう」

と考えるわけです。

つまり、株価が下がった場合に、その企業が持つ本来の価値よりも安い価格で買える可能性がないかと、買い増しのチャンスを探っています。

もちろん、株価が下がる場合には何かしらのリスクが含まれている可能性があります。

本当に問題ないのか、本当にそれだけの価値があるのか考えて、
「それでも大丈夫、この銘柄は安心できる。私は信用している」

という場合にナンピン買いをして購入単価を引き下げています。

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こういった的確なナンピン買いによって、同じ銘柄での上昇率、或いは下落率の差が出てきます。

ナンピン買いをしている時は下がって苦しいという状況がありますが、相場は下がっては上がっての繰り返しです。上がった時には大きな利益率になります。

<下手な人の行動>

一方、下手な人は株価が下がると「もう何も見たくない」と、いわゆる塩漬け、放置をしてしまいます。

私達は株価が下がって損失を確定させることを嫌がってしまう本能があります。

損失の確定は痛みを伴うので、それなら将来の希望にかけて放置しておく方が良いだろうと判断して、何もしません。

下手な人はこの本能に逆らえず、株価が下がっているのに「もう株価を見たくない」という状態なので、安く買おうとしません。

結果、その企業の価値を改めて確認・勉強することもなく放置してしまっています。

もっとひどいパターンでは、「下がったからもう駄目だ」 と狼狽売りで一気に売ってしまうケースです。

投資とは【安く買って高く売る】ことが大事なのに、ジャンピングキャッチして、更には狼狽売りをしてしまうという最悪の行為をしているわけです。

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これが最悪の行為だと分かっているにも関わらず、多くの人がこれをやってしまいます。

それだけ人は本能に逆らって動くことが難しいのは事実です。

ジャンピングキャッチについても同様です。
「もしかしたらもうこの価格で買えないかもしれない」と焦れば焦るほど、本能的にジャンピングキャッチしてしまいます。

しかし、上手い人はこの本能に逆らった動きができるという特徴があります。

<買い方・買った後の行動まとめ>

今の話をまとめましょう。

  • 下手な人
    • 株価が下がっても放置する
    • ジャンピングキャッチしてしまう
  • 上手い人
    • 安く買える場面まで我慢して待ち続ける
    • 買った地点から株価が下がっても我慢して、企業の分析を行ったうえで更に下がった時に買い増しを行う

この行動の結果、今のような下落相場においても下記のようなマイナスの率を低く抑えられたポートフォリオになっています。

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相場というのは、上がったり下がったりします。

上手い人のように安くなるまで待ち、安いところで買い増しを行っている場合は、大きなリターンを手にすることができます。

しかし、上手くない人は、30%のまま放置して、何とか株価が戻ってきたところで、
「なんとかプラマイゼロにまで落ち着いた。もう株はいいや」

とやめてしまいます。

その結果、何も残らなくなってしまうわけです。

Next: 上手い人は損切りができる。下手な人はどこで間違っている?

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