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「9基の原発稼働」の欺瞞発言にケチすぎる節電ポイント。「やってるフリ」ばかりの岸田首相は真面目に電力危機を回避する気があるのか?

今冬に懸念されている電力不足を解消すべく、岸田首相は最大9基の原子力発電所の稼働を進めるよう、萩生田経済産業相に指示したと報じられている。

14日に首相官邸であった記者会見で明かしたもの。冬の電力逼迫を回避するために、原発の再稼働を確実に進める重要性を強調する狙いが、今回の発言にはあるとされている。なお9基の稼働で、日本全体の電力消費量の約1割相当を確保できるという。

さらに首相は、火力発電の供給能力についても、電力会社に休止中の火力発電所の稼働を求めることで、追加的に10基分を確保するように指示したという。

岸田首相の「決断」に賛否は二分

6月末の猛暑日続出の際、東京電力の管内では「電力需給ひっ迫注意報」が連日出されるなど、電力不足の問題は予断を許さない状況。電力各社も、停止していた火力発電所の復旧を急ぐなどの対策を取ってはいるものの、それでも綱渡りの状態は当分の間続くとされている。

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そんな事態を受けて、ネット上などでは「原発再稼働もやむなし」といった声も噴出。ところが、実際にそんなことを打ち出した日には猛反発が予測され、参院選の争点になることもありえるとあって、政府もこれまでは口をつぐんでいたのだが、その選挙も終わったということで、今回の発言に至ったようである。

そんな岸田首相による「原発再稼働」発言だが、今が電力不足という危機的状況だとはいえ、東日本大震災による福島原発の事故以降、歴代政権によってずっと腫物扱いにされ続けてきた案件だっただけに、「ついに岸田が決断した」と好意的に受け止める声も多数。

いっぽうで、国内にある原発の現状を見てみると、現在は九州電力川内原発の2基など、計5基が稼働中。このうち九州電力玄海原発4号機は、テロ対策施設の完成が間に合わず9月以降は稼働できなくなるものの、定期検査などで稼働していない5基が、今冬には再稼働する予定だったという。

つまりは、岸田首相が今回声高に宣言せずとも、今冬の「原発9基稼働」は既定路線だったと言えそう。先述の報道には「原発の再稼働を確実に進める重要性を強調」といった狙いがあるとされているが、それも要は「やってる感を出しているだけでは?」と捉える厳しい見方も、少なからずあがっている状況だ。

5%の節電で2000円分のポイントを検討も…

岸田政権下による「やってる感」の醸成といえば、このところ急に話が持ち上がってきた「節電ポイント」も同様である。

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8月からの実施に向けて、このタイミングまで内容を検討中と、何かとドタバタぶりが目立つ節電ポイント。ここに来て「家庭の電気使用量を1か月当たり5%節電した場合は2千円相当のポイントを付与」、さらに「同制度に参加する中小企業に対しても20万円程度相当のポイントを付与」といった、具体的なもチラホラと出てきているようだ。

ただ、かねてから問題視されている「昨年も節電を頑張ってた人は損をする」という点に関しては、これといった救済策は浮上しておらず、このままスルーされてしまう可能性も大。そもそも国民からは「またポイントか」「それもポイント付与は一回ぽっきり」といった不満の声が、以前から噴出しているのだが、それも放置されたままということで、実際に導入されたところで真面目に付き合う国民がどれほどいるか……と危惧されいるところだ。

安倍元首相の痛ましい出来事をきっかけに、目の色が変わったとの声も一部からはあがっている岸田首相。しかし今後やってくる電力危機への対応に関しては、今まで通りあくまで「やってる感」「仕事してるフリ」で押し切り、国民や企業にただただ節電を強いるだけという方向性になるのは、ほぼ間違いなさそうな情勢だ。

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