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“ワープア大国”日本。時給7ドル程度でアジア圏から働きに来る若者などもういない=今市太郎

時給6~7米ドルではアジアからは誰も働きに来ない

海外から働きに来る若者が激減している主たる原因は、給与とりわけ時給の問題です。

いまどき800円とか900円というのは、米ドル換算では1ドル140円超の足もとの状況では、6ドルとか7ドルに過ぎません。

米国本国ならラーメン1杯食べても日本円で3,000円、スイスでビッグマックのセットを食べたら日本円で1,300円などという時代です。そんな折にこんな薄給では、子どもでも働きに来ません。

凄まじく貧しい時代に陥っていることを、全国民がしっかりと認識しなくてはなりません。

日本で働くことになんのプレゼンスもなくなったという厳しい現実

90年代までは来日して働いた知見があれば、確実にその後のキャリアパスにプラスに働いたといいます。

しかし現状は世界的に見ても経済的優位性はすべからく失われ、街がきれいとか、治安が良いとか、食べ物が安くて美味しいなどなど、はっきり言って日本で働くことのプレゼンスというものは大幅に後退してしまったのが現実です。

この部分は、我々日本人がまったく正確に理解できていないことが相当大きな問題になろうとしているようです。

まさに過去30年近く日本という国が地盤沈下を起こしてしまったことが、国際的価値と評価を著しく低下させたことになります。

カネは安いは、働いた実績が他国でまったく評価されないでは、まず海外から若者が来るはずがありません。これはある意味で、海外からの留学生が増えないことの主たる原因にもなっていることがわかります。

海外へ資金援助できる立場か

岸田首相はインドに行けばすぐに大きな資金提供を申し出ますし、アフリカの会議にオンライン出席すればこれまた多額の資金を援助するなど、完全に30年前の日本の先進国感を続けて完全に国際社会から遅れをとってしまっています。

その裏で現実の日本社会では、海外からの労働力に依存するなどという安易な発想はまったくワークしなくなっており、日本人の労働者が働いても食べていかれる賃金体系に大幅に上昇させるといったかなりドラスティックな政策を実現することが求められていることを強く感じさせられます。

Next: 働けど働けどなお、若者の暮らし楽にならざり

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