素晴らしい企業の条件
では素晴らしい企業とは何なのか。
すでにAmazonやGoogleの事例で説明しました。
「弾み車の概念」というのが、このビジョナリーカンパニーでは説明されています。
先ほど言った「ハリネズミの概念」。
とにかく自分が世界一になる分野を愚直に磨き続け続けていって、弾み車というとすごい重い車輪みたいなものを思い浮かべてもらえばいいと思います。
最初は重すぎて全然回らない。
全然回らないけど、それを少しずつ回して、やっと1回転した。
しかしこういうのって、車を手で押したことある人ならわかると思うのですが、1回押したら次はだいぶ軽く動かせるようになるのです。
それが1回転が10回転になり、すでに10回転したら、20回転・30回転・100回転と、どんどん回っていくのです。
そうやっていくうちに、最初は微々たる成長だったかもしれないんですが、あるところで突然ビュンと伸びる瞬間がやってくるのです。
こうやってできてきた企業こそ、本質的に強みを持つ長期投資にふさわしい企業であるいうことが言えるわけです。
ぜひ皆さんの方でも、弾み車を回していると思える企業を探して、そういった企業に長期投資をしてほしいと思うわけです。
またこのビジョナリーカンパニー、特に2が私は秀逸だと思っています。
ビジョナリーカンパニー2にほぼ今回の話は、すべて網羅されています。
まとめ
Meta・Facebookは、衰退の5段階。
ビジョナリーカンパニーの衰退の5段階における第4段階、一発逆転の追求に陥った可能性があると私は考えています。
だから買うことはしないのですが、長期投資にふさわしい、長期的に伸び続ける企業は、ハリネズミの概念における弾み車を時間をかけて、じっくりじっくり回し続けているのです。
そういった企業がボンと跳ねれば、きっと株価も大きく伸びるときがやってくるわけです。
長期投資家の皆さんに一つ声をかけるとするならば、あなたが投資しようとしている企業は、この弾み車を回していますか?
そうだと言えるなら、長期投資にふさわしいと思いますし、そうでないのなら、もう一度立ち返って考えなければなりません。
最初から弾み車が見つかることは実はなくて、企業をじっくりじっくり見ていって、ようやく見つかることも少なくないのです。
だから私は企業分析をすることが好きなわけなのです。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2022年11月22日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。