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またも日本は人工知能で周回遅れに。Google検索すら過去にする「ChatGPT」によるパラダイムシフト=鈴木傾城

危険で凶暴な人工知能が開発されて国防に組み込まれていく

人工知能が軍事により深く関わるようになると、これからは人工知能が人を殺すことになるのは必至だ。人工知能は「敵を効率的に殺すための方法」を見つけてくれることになり、軍は人工知能の戦略を元に戦争を進めていく。

人工知能は別に善悪を判断しないので、人類が使い方を間違えると凄まじく荒廃した社会を生み出すことにもなるはずだ。

米マサチューセッツ工科大学は以前「人工知能を活用したサイコパス・アルゴリズムを開発した」と発表したことがある。

人工知能に投入するデータをインターネットのアングラサイトに限って育てていくと、人工知能のアルゴリズムが「どのようなイメージを見ても死を連想してしまうようになっていった」というのだ。

この研究は示唆に富んでいる。軍が「いかに効率よく人間を殺すか」というデータを大量に人工知能に教えてアルゴリズムを発展させていくと、人工知能は容赦なく合理的かつ効率的に人間を殺戮するアルゴリズムを発達させることを予測させた研究でもあったからだ。

戦争は「勝てば官軍」なので、アメリカがやらないのであれば倫理観も道徳観もない中国がやる。中国がやるのであれば、ロシアもやるし北朝鮮もやる。そうであれば、敵を上回る能力を求めるアメリカもやらないわけにいかない。

核兵器が人類を何度も絶滅させることができるくらい量産されたのと同じく、今後は危険で凶暴な人工知能が開発されて国防に組み込まれていく。各国はそれを研究し、やがて実戦に取り入れるようになるのは確実だ。

もう人工知能は野に放たれているので止まることはない。

人工知能によるパラダイムシフトが起こりつつあるなか、日本は…?

人工知能は良くも悪くも世の中を大きく変えていくということを、私たちは考察しなければならない。人工知能は、次の時代の強烈なイノベーションである。それは私たちの想像以上のものになる。

今は萌芽期であり、人工知能がどのように社会を変えていくのか、まだ全貌が見えてきていない。しかし人工知能によって社会が大きく影響を受けて激変するというのは、ほぼ間違いない未来となった。

人工知能が全世界を掌握する。そうであれば、人工知能というブラックボックスをコントロールする企業が全世界を支配するということでもある。それは、GoogleやMicrosoftのような私たちの知っている企業かもしれないし、もしかしたら今はまだ無名の企業かもしれない。

次のMicrosoft、次のGoogleが人工知能のジャンルから生まれるのは間違いないのだが、どこが王者になっていくのかは誰にも分からない。ただ、人工知能の開発は莫大な研究費が必要になるので、当面は現在のアメリカのIT企業の雄が人工知能の分野を牽引していくことになる。

ところで……。

人工知能によるパラダイムシフトが起こりつつあるなか、日本はどうなっているのか?

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