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米国株高を背景に幅広い銘柄に買いが入り、一時節目の27500円を回復【クロージング】

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27日の日経平均は3営業日ぶりに反発。91.62円高の27476.87円(出来高概算9億6000万株)で取引を終えた。前週末の米国株高を背景に、買い先行で始まった。また、3月・9月期末の配当や株主優待の権利取りを狙った買いも継続し、後場取引開始後には、27543.48円まで上げ幅を広げ、心理的な節目である27500円を一時突破する場面があった。ただ、米ハイテク株安を映して、半導体関連など一部の値がさ株には値を消す銘柄があり、日経平均の重荷となった。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、陸運、卸売、不動産、ゴム製品、空運など25業種が上昇。一方、銀行、鉱業、電気機器など8業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ネクソン<3659>、中外薬<4519>、エーザイ<4523>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、アドバンテス<6857>、電通グループ<4324>、HOYA<7741>が軟化した。

前週末の米国市場は、イエレン米財務長官は金融安定監視評議会(FSOC)の緊急会合を招集。会合後に発表した声明で、「一部銀行はストレス下にあるが、米銀システムは引き続き堅調で柔軟性がある」と表明したことを受けて投資マインドが改善し、主要株価指数は上昇した。この流れを受け、東京市場も買い安心感につながった。また、米国市場で景気動向に左右されにくいディフェンシブ株が堅調だった流れを受けて、鉄道、医薬品などにも買いが波及し、日経平均は25日線(27600円)水準に迫る場面もあった。一方、同水準では戻り待ちの売りが控えているほか、ドイツ銀行や米地銀のファースト・リパブリック・バンクなど欧米の金融機関の信用問題への懸念も底流にはくすぶっており、金融株の一角はさえない展開。

日経平均はひとまず反発したが、投資家の不安感は拭えていない。28日から29日に米上下院で、中堅銀行の経営破綻に関する公聴会が開かれる予定で、見極めたいとの声も多い。一方、今回の信用不安による景気悪化は避けられるとの見方から、これを織り込む形で米国市場は上昇し始めており、東京市場にも好影響を与える可能性がありそうだ。

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