高齢者が増えてどうしようもないところに、社会保障費の増大が止まらなくなっている。今頃になって少子化対策だとか言っても遅すぎる。増税や社会保険料の引き上げで何とかすると言っても、すでに国民の負担は爆発しそうなところにまで到達している。ヤバい状況である。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)
プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。
約3人に1人が高齢者
これから日本では最悪の社会問題が起こるとしたら、それは高齢者問題であると言える。
2022年9月15日の統計で言うと、65歳以上の高齢者は3,627万人となっており過去最高となっている。日本の人口は前年に比べると82万人も減少しているのに、高齢者は増えているのである。
75歳以上は後期高齢者と呼ばれるのだが、日本は後期高齢者の人口も多く、1,937万人となっている。1年で一気に72万人も後期高齢者が増えた。それだけではない。80歳以上の高齢者も1,235万人いる。1年間で41万人も増えた。
人口は減る。若年層も減る。子どもも生まれない。しかし、高齢者だけが増える。これが日本の置かれている惨状である。
すでに高齢者は総人口に占める割合は29.1%となっている。これは「ほぼ」3人に1人が高齢者になったということでもある。
高齢化の問題はこれから20年もっと深刻化していく
ちなみに、高齢者は女性の方が多い。女性の方が寿命が長いということに起因する。75歳以上の後期高齢者の人口で見ても、総人口に占める割合は15%となっている。
しかも、高齢者人口は「今がピークではない」のである。これから20年もっと深刻化していくのだ。どうなるのか。以下のようになる。
2022年:3,627万人
2030年:3,716万人
2035年:3,782万人
2040年:3,921万人
2040年にもなると、日本の人口は現在のまま推移していくのであれば、1億1,092万人となっている。
日本はバイタリティも何もかも失ったまま、延々とこの高齢化の問題に苦しみ続ける国となるだろう。