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ノースフェイス、先々月に続く自主回収騒動。直近10年で国内売上が約5倍の超優良ブランドも実は「伸びしろあまり無し」な納得の理由

アウトドアブランド「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」の一部商品に、誤った商品表示があったとして、同ブランドを販売するアパレルメーカーのゴールドウインが謝罪を公表している。

同社リリースによれば、誤表示があったのはアウトレット限定商品「NP22301Z( Trail Light Hoodie)」「NP22310Z( Trail Light Hoodie)」「NP22401Z( Anytime Wind Hoodie)」で、製品吊札の機能QRコード先ページにて、防水機能のない製品に対して、防水機能アイコンを誤表示していたとのこと。

さらには、THE NORTH FACEキッズ「NNB42311(Baby Trucker Cap)」においても、撥水機能のない製品に対して、撥水機能アイコンを誤表示していたとのこと。

ゴールドウインは、当該対象製品の自主回収を決定し、ユーザーにカスタマーサービスセンターへの問い合わせの上、着払いにて返送することを呼びかけている。

相次ぐ自主回収で株価も下落

ノースフェイスといえば、今年5月にもキッズアイテムのシャツ、ビブパンツ、ハットなどで、今回同様に撥水機能の誤表示が判明し、当該商品の自主回収を行ったばかり。

ゴールドウインのサイトを見てみると、昨2023年にもラベルやタグの表示ミスでお詫びのリリースを出しているなど、同社にとっては今に始まった話ではないのかもしれないようだが、とはいえここ最近は誤表示は誤表示でも、防水あるいは撥水機能に関するものに集中してミスが発生している状況。

その理由は現状不明なのだが、とはいえノースフェイスといえば何といってもアウトドアブランドということで、防水や撥水といった機能性は他のアパレルよりもしっかりとチェックするユーザーも多いだろうということで、相次ぐ回収騒ぎに困惑する反応も広がっているところのよう。

さらには先週末の自主回収発表を受けて、週明け8日のゴールドウインの株価は157円安の8,860円と、続落する展開となったようだ。

ゴールドウイン社の売上の約77%を占める

なんといってもアウトドアの防寒着のイメージが強いノースフェイスなのだが、ここ十数年ではフリースやパーカー、さらにバッグなど、季節を問わず街中で同ブランドの商品が多く見られる状況に。

もともとはアメリカのアパレルブランドであるノースフェイスだが、ゴールドウインはこれの輸入販売を1978年に始めたのに続き、94年には同ブランドの国内商標権を取得。国内向けの独自の商品開発ができるようになったことで、徐々に日本人の間での支持が広がることとなったようだ。

そんなノースフェイスなのだが、ゴールドウインのなかでどれほど大きなウェイトを占める存在なのかというと、同社の2024年3月期決算によればその売上高は975億円だということ。直近10年で実に約5倍に成長したということで、さらにゴールドウインの連結売上高が1269億円だということで、ノースフェイスがそのうちの約77%を占めるという。

ところがその反面で、ゴールドウインとしてはある意味で痛いのが、同社が持つノースフェイスの商標権が先述した通り日本国内、そして韓国のみだという。要はノースフェイス自体は絶好調でも、日韓以外の進出は事実上困難で、いわゆるノースフェイスとしての伸びしろは、今後ほとんど望めないというのだ。

そのためゴールドウインとしては、自社ブランド「ゴールドウイン」などの世界展開を目指すべく、今年7月には韓国に子会社を設立。さらに、それを足がかりに中国など他のアジア地域に直営店を“10年後に100店舗規模”のハイペースで出店していく構えだといい、同社としては今後自社ブランドの売上高を、10年後の33年3月期には今の10倍程度の500億円まで伸ばしたいと計画しているようだ。

このように「ノースフェイス」ブランドの大躍進によって、会社の規模も大いに上向いたゴールドウインにとっては、今後はそれ以外のブランドの成長に注力することで、“ノースフェイス頼み”な今の状況を改善していきたいところ。そのためにも今後が正念場といった状況なのだが、今回の相次ぐ“自主回収”騒ぎで、その出鼻をくじかれる格好となってしまったようだ。

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