<1.半導体材料セグメント>
半導体材料セグメントは、先ほど説明したスパッタリングターゲットなどを製造する部門です。
今後のJX金属の成長性を握るセグメントとなります。
<2.情報通信材料セグメント>
情報通信材料セグメントでは、電子回路基板などに使用される銅箔などを製造しています。

半導体のような極小のものというよりは、少しスケールの大きいものを製造しています。
これらの製品は、電気自動車などにも使われており重要な役割を果たしていますが、半導体ほどの高い利益率や競争力は持っていないようです。
<3.基礎材料セグメント>
基礎材料セグメントでは、銅山の経営や銅の採掘・販売、そして上記の部門への金属材料の供給などを行っています。
チリのカセロネス銅鉱山、ロス・ペランブレス銅鉱山、エスコンディーダ銅鉱山などの権利を持っていて基礎材料セグメントは昔から続く事業です。

他にも、金属リサイクル事業も行っており捨てられる金属を回収して再利用しています。
再利用するにも高い品質が必要なので、純度99.99%以上の銅材料を生産するなどの高度な技術が使われています。
JX金属の業績

セグメント別の業績を見ると、第3四半期までの状況は以下のとおりです。
- 半導体材料セグメント:約200億円
- 情報通信材料セグメント:約200億円
- 基礎材料セグメント:約500億円
半導体事業が成長しているとはいえ、現時点で最も利益を上げているのは基礎材料セグメントであることがわかります。
2024年3月期(1年前)を見ても、半導体事業部門の営業利益が264億円、情報通信部門が9億円、基礎材料部門が772億円という状況です。
この時期は鉱区の売却などもあり利益が出ていると思われますが、銅山などの基礎材料部門が稼ぎ頭であることは明らかです。
ですが将来の成長性に関しては、やはり半導体分野に注目が集まっているといえます。
JX金属の将来性
JX金属への投資を考える上で、投資家の方は将来性が気になると思います。
ここでは、JX金属の将来性をセグメント別でみていきます。