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日経平均株価の2017年シナリオは現時点で「3通り」に絞られた=伊藤智洋

前回、日経平均株価の3月の月足が陰線引けする展開になる場合、少なくとも、今年前半が上値重くなるサインになると書きました。3月31日に価格が下落して、31日の終値が1日の始値19226円よりも低い18909円となったことで、本年3月は、上値の重さを示す格好になりました。

想定外の不安要素があらわれて、相場の上値が重くなっています。予想の通りになっていないのですから、雑欲は捨てて、少なくとも1か月は様子見なのでしょう。価格が上がろうが下がろうが、ここを我慢できる人が勝者であり、殿様よりもなりたかった人物ということです。(『少額投資家のための売買戦略』伊藤智洋)

プロフィール:伊藤智洋(いとうとしひろ)
証券会社、商品先物調査会社のテクニカルアナリストを経て、1996年に投資情報サービス設立。株や商品先物への投資活動を通じて、テクニカル分析の有効性についての記事を執筆。MS-DOS時代からの徹底したデータ分析により、さまざまな投資対象の値動きの本質を暴く。『チャートの救急箱』(投資レーダー社)、『FX・株・先物チャートの新法則[パワートレンド編]』(東洋経済新報社)など著書多数。

※本記事は有料メルマガ『少額投資家のための売買戦略』2017年4月9日号を一部抜粋・再構成したものです。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。本記事で割愛した江戸時代から伝わるチャートの読み方、東京ゴム相場の分析もすぐ読めます。

「パワー・トレンド理論」で読み解く2017年これからの日経平均株価

予測のための3つのポイント

長期のシナリオは、1年間を基準に組み立てて、日柄を経過するごとにその年の状況が見えてくることで、徐々に絞られてゆきます。日経平均株価は、3月に上昇できなかったことで、4月までに21000円というシナリオがなくなりました

現時点での今年の展開は、年間強気パターンが2つ年間弱気パターンが1つの3通りのシナリオに絞られました。

3月までの動きと合わせて、今後の展開を考える場合におさえておきたいポイントは、以下の通りです。

  1. 8月頃まで、3月2日の高値19668円以上を積極的に取りに行く展開にならない
  2. 年内に、昨年11月以降と同程度(同程度以上)の値幅の調整が入る
  3. 日経平均が強気パターンの年になる根拠は、FRBの利上げによる今年後半の円安

(1)は、上値余地が十分にあるなら、上げやすい時期に短期の市場参加者が積極的になることで、年間の変動幅をとりにいきます。最初の上げやすい時期にとりに行かないなら、7月から10月の下げやすい時期に下値を掘り下げるか、7~9月まで下値堅く推移して、次の上げやすい時期の上げ幅が大きくなるかのどちらかです。

(2)は、はっきりと弱い動きになっている状況で、価格が中途半端な値位置で止まらないという見方から判断しています。日経平均は、昨年6月から上昇がスタートしていて、まだ上昇の途中だという見方ができます。そのため、中途半端にならない動きは、昨年11月の調整幅(1362円幅)以上の下げ幅を経過するというものです(それ以外がもう上昇が終わっているという見方になります)。

3月2日の高値19668円を基準にするなら、18306円が下値の目安になります。目先の価格が上昇して、いったん19668円を越える展開になるなら、1362円幅の動きがあっても、4月7日の安値18517円を維持する展開になると考えられます。

1362円幅の調整を経過して、今年後半に日経平均株価が上げ方向に年間の変動幅を取りに行く理由は、円安になるからです。その場合、円・ドルは、110円前後で下値堅く推移して、円安方向の動きへ入ると考えられます。

だとすれば、週明け後、若干円高へ振れて、その過程で一気に日経平均が18306円以下に下げて、押し目底をつけるか、8月、9月にいったん大きく円高へ振れる過程で、日経平均が一気に1362円幅の調整を経過するかのどちらかが考えられます。

週明け後、すぐに18306円以下へ下げる動きにならなければ、いったん19668円を越える動きを経過して、9月に1362円幅の調整を経過するという見方になります。

Next: 18306円割れなら、そこが今年最安値になる可能性も。2017年の3パターン

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