fbpx

パターンで攻略する日銀会合 7/29以降の日経平均株価はこう動く=伊藤智洋

2013年4月と2014年10月の共通点

図1 2013年4月の日経平均の動き

図1 2013年4月の日経平均の動き

図1は、2013年4月4日の金融緩和のときの動きである。4月4日は、寄り付き値(12188円)付近が最安値となって、大陽線をつけている。金融緩和を発表後、5月23日までの間に15942円まで上昇した。3000円以上の上げ幅になったのだが、その上げ分は、5月から6月までにかけて、ほとんどを押し戻されている。

図2 2014年10月の日経平均の動き

図2 2014年10月の日経平均の動き

図2は、2014年10月31日の金融緩和のときの動きである。10月31日は、寄り付き値(15817円)付近が最安値となって、大陽線をつけている。金融緩和を発表後、12月8日までの間に18030円まで上昇した。2000円以上の上げ幅を押し戻されることはなかったが、15年1月16日には、16592円までいったん下げている。

図1と2の中段は、外人投資家の売買状況、下段が個人投資家の売買状況である。金融緩和を前に、外人が買い越しを続け、個人が大きく売り越している。

金融緩和の当日の値位置は、外人投資家が利益を確保できる値位置であり、個人投資家が損を最小限に留めたい場所になっている。

どちらもこのあたりで積極的に買いを仕掛けたくなる場所になっているわけである。

7/29に追加緩和決定なら、上昇分はほぼ吐き出される

7月29日に追加緩和が決定される場合、過去2回と同様、緩和後に上げた分のほとんどを押し戻される可能性がある。

その理由は、8月、9月と円高に振れやすい、NYダウ、日経とも、積極的に買われ難い時期が控えているからである。価格は上昇し続けることはない。上げやすいときに上げて、下げやすいときに必ず上値を抑えられる動きを繰り返している。

追加緩和によって、14864円が底値だということが確認できるが、来年へ向けて、積極的に高値を追いに行く時期は、下げやすい9月を経過してからになるはずである。

Next: 7/29後の相場シナリオ~追加緩和決定ケース/現状維持ケース

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー