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米雇用統計通過も103円台からは上値重い 利上げ見通し依然不透明=ゆきママ

2.今週のドル円相場の展望(1ドル=100.00~103.00円)

7月米雇用統計については、賃金インフレの迫力には欠けているという些細な注文はついたが、問題があるかといえば決してそうではなく、ポジティブに考えても良い結果であることは間違いないでしょう。

しかしながら、相変わらずドル円の動きは重く、その理由はまだまだ年内の利上げを確信させるには至らないということが大きいでしょう。今週も確信させるほどの材料が出てきそうにないため、ドルの上値は重そうです。

一方、円に関しては日銀の追加緩和期待の後退が強まっていることが気がかりです。ヘリマネ、永久国債が否定されていることや、日銀が金融緩和策の検証を行うといった発表から、緩和の限界説が取り沙汰されており、今週も関連報道によって円高になる場面もありそうですので、警戒しておきましょう。

(ファンダメンタルズ)
雇用統計週を抜けて、基本的には材料の少ない1週間となります。強いて挙げれば週末の7月米小売売上高がありますので、予定されているものとしてはこれを注目したいところでしょう。

小売売上高は小売業、飲食店の売上が中心となっている指標ですが、勘のいい方はこの時点でお気づきでしょう。そう、日本でもコンビニや飲食店の売上が大幅に伸びたといったデータがありますが、ポケモンGOの影響を大いに受けている可能性が指摘されています。

小売売上高は雇用統計ほどではないにせよ、比較的事前予想の難しい部類に入りますから、好結果になることある程度は想定しつつ見ておきたいところでしょう。

(テクニカル)
テクニカル的には抵抗線が怖いぐらいに重なっており、見ているのが嫌になりそうですね。

110.11円(ボリンジャーバンド3σ上限)
108.10円(ボリンジャーバンド2σ上限)
105.34円(日足の一目均衡表・雲上限)
104.73円(日足の一目均衡表・転換線)
104.08円(21日移動平均線)
103.95円(日足の一目均衡表・雲下限)
103.73円(日足の一目均衡表・基準線)
100.68円(先週の最安値)
100.07円(ボリンジャーバンド2σ下限)
100.00円(心理的節目)
98.79円(年初来安値・6月24日)

まず、上値抵抗(レジスタンス)については、104円ラインの攻略がかなり厳しそうです。仮にここを抜けたとしても、再三雲の下に押し込められていますから、どんなことがあっても105円前半を上回ることをほぼ想定できない状況です。

目先では、とりあえず日足ベースで101円台後半から102円前半に抵抗が存在しますから、あっさり回復して8月高値となる102.83円を抜け、一段上の103円ラインに到達できるかどうかが今週の値動きを決めそうです。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

一方、下値支持(サポート)は、日足ベースの100円台の中ばの抵抗が守られていることから、まずはここが防衛ラインとなりそうです。ここを抜ければいよいよ100円割れを試すことになりそうですが、100円割れ水準では実需筋からもそれなりに買いが入りそうなので、積極的に突っ込んでいくことは避けたほうが無難かもしれません。

とりあえず、テクニカル的には強気になれる要素はありませんので、基本的には下値に警戒しながらということになるでしょうが、年初来安値を割り込むなど極端な値動きにならない限りは追いかけすぎずにいきたいところでしょう。

Next: 3.原油相場の展望(今週以降のポイントとして)

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