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「韓国と北朝鮮の統一」に賭けるジム・ロジャーズの未来予想図=東条雅彦

3. 北朝鮮 人口の推移(1995~2015年)

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北朝鮮は人口も増えてきています。人口については、国連が2015年までの推計値を発表していました。

2013年 2,489万人
2014年 2,502万人
2015年 2,515万人

直近3年では、毎年12~13万人ずつ人口が増えてきています。過去20年間、一直線に上昇しています。

4. 北朝鮮 失業率の推移(1996~2014年)

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次に失業率を見てみましょう。

2012年 4.2%
2013年 4.1%
2014年 4.1%

国連の専門機関であるILO(国際労働機関)が発表している数値です。失業率は4%台前半で推移しています。かなりの長期間にわたり、この低い失業率を維持しているのには驚きです(経済学的には、ほぼ完全雇用と呼べる程の低さです)。

北朝鮮の経済は近年の経済制裁でダメージを受けていると思いきや、マクロ経済のデータからはそれがまったく読み取れません。

経済規模こそまだ小さいのですが、国民の大半はちゃんと仕事があり、毎年3~5%ずつ豊かになってきています。

5. 北朝鮮 平均寿命(1995~2015年)

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次に北朝鮮の平均寿命を見てみましょう。世界銀行が推計したものです。

2013年 69.79歳
2014年 70.07歳
2015年 70.33歳

長期的に平均寿命も上昇してきています。この20年間で平均寿命が5歳(65歳→70歳)も伸びています。

6. 北朝鮮 特許出願数

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最後に、北朝鮮の科学技術が上昇してきていることが伺えるグラフを提示します。

2013年 1
2014年 4
2015年 6

閉鎖的な国であり、特許申請など出さないのかと思いきや、2003年からは積極的で、これも上昇傾向です。2015年の特許出願数(6件)は、165カ国中78位につけています。

北朝鮮と国交がある国は、国連加盟国193カ国中170カ国近いと言われています。ミサイル発射や核実験で周りの国に脅威を振りまいているにもかかわらず、多くの国と付き合いがあるのには驚かされます。

日本は国交がないので、北朝鮮の実態はよくわかりません。しかし、過去20年の長期傾向(マクロ経済の数値)を確認する限り、近年の北朝鮮経済はかなり好調であることが伺えます。

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