ベルリンの壁崩壊をなぞる「韓国・北朝鮮統合」のシナリオ
1945年、第二次世界大戦で敗戦したドイツは、ソ連(現ロシア)、イギリス、フランス、アメリカの4カ国によって東西分割占領されました。
東と西で1つの国が分断され、1949年10月7日に東ドイツが誕生すると、ソ連がこれを支援しました。
冷戦によりアメリカとソ連の緊張が高まった1961年8月13日には、東と西を分断する「ベルリンの壁」が作られます。
- 西ドイツ:資本主義
- 東ドイツ:社会主義
東ドイツは当初こそ経済が順調だったものの、次第に西ドイツに水をあけられるようになります。西ドイツは資本主義のシステムの下、経済が発展していき、国民は豊かになってきました。
どんどん貧しくなっていく東ドイツの国民は、不満を高めていきます。
国民の不満を抑えられなくなった東ドイツ政府は1989年11月9日、ついに「ベルリンの壁」の国境ゲートを開放します。翌日11月10日、東西ベルリン市民によって、「ベルリンの壁」は壊されました。
そして、西ドイツと東ドイツは元の1つの国に統合されていったのです。
北朝鮮と韓国も、ドイツと同じような歴史的背景を持ちます。北朝鮮はソ連による占領期に国家の基盤が形成されて、1948年9月9日に建国されました。
第二次世界大戦が終わる前までは朝鮮半島は日本が統治しており、もともと韓国と北朝鮮は1つでした。
第二次世界大戦後のソ連とアメリカの対立構造の中で生まれたという点で、北朝鮮と東ドイツは同じ背景を持っています。
建国のタイミングも、北朝鮮(1948年)と東ドイツ(1949年)はほぼ同時期です。
- 韓国:資本主義 (西ドイツと酷似)
- 北朝鮮:社会主義 (東ドイツと酷似)
ジム・ロジャーズは冒険家でもあり、歴史家でもあります。実際に朝鮮半島をバイクで走って、ドイツと同じパターンが発生する予兆を感じ取ったのでしょう。