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「海外銀行口座」開設への道(中) 日本人がプロの詐欺師に勝つ方法とは?=俣野成敏

1. 「海外銀行口座開設詐欺」とは、どのようなものなのか?

これをお読みのあなたは「詐欺なんて、私には関係ない」と思っているかもしれません。しかし実際には、「詐欺師は常にあなたの隣りにいる」と考えていたほうがいいでしょう。彼らはいつも、付け入る隙を狙っています。

【マイナンバーから完全に逃れるには、日本と完全に縁を切るしかない!?】

現在、日本では海外送金をする際に、マイナンバーの提示を求められるようになっています。それを提出すれば、送り先が海外にある自分の銀行口座だった場合、それとマイナンバーが紐付けされることになります。

この制度の導入によって、特に困っているのは海外に移住をした方や、日本に居住していない方々です。今、日本から海外送金をするか、または逆の場合でもマイナンバーが必要ですが、国外居住者はマイナンバーを持っていません。

本来、日本国内に住んでいた方が海外に転居する場合は、金融機関に対して住所を海外に移すことを届け出る必要があります。しかし、多くの方がそれをしていないために、日本の金融機関のサービスを受けられない場合があるようです。

マイナンバーに関しては現在、3年の経過処置があるものの、実際の対応は銀行によって異なっているようです。さらにこの後、経過処置が終了する2018年末以降がどうなるのかは、いまだに明確には示されていない模様です。

さて。それでは本題に入りたいと思います。もし、あなたが「海外に銀行口座を持ちたい」と考えた場合、どのようなリアクションを取るでしょうか?おそらく、まずはご自身でお調べになると思いますが、今なら、最初にインターネットで調べるのが一般的ではないかと思います。

人が「海外に口座を持ちたい」と思った際に、始めのウチは純粋に「信頼性のあるところ」「安心なところ」を探します。ところがいろいろ見ているウチに、やがて「どうせこのお金は使わないから、だったら定期預金にしておこう」と思いつきます。すぐ使うお金であれば、海外の銀行口座に置こうとは思いませんから。

すると、「どうせなら高い金利がいいな」とが出始めます。そこに万一、投資商品でも絡んでくれば、たいていの人は、完全にその美味しそうな話の虜になってしまいます。それがどんなに危険なことであるのかも考えずに…。

私たちがこれからお話する、その危険な匂いのする海外銀行口座に着目するようになったのは、当マネースクールに所属している、ある方の相談を受けたことがきっかけでした。

Next: 巧妙な詐欺案件に潜むワナ。海外口座を作るなら対処法を身につけよ

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