今回は人気ニュースアプリを運営する「グノシー」の決算を見ていきます。なぜ、Gunosyが今後も成長するとみなされているのか。その理由を3つ挙げて解説します。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2017年7月24日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:シバタ ナオキ
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
時価総額500億円超え。グノシーの成長拡大を裏付ける3つの理由
機関投資家が成長企業と見なしている
今日はGunosyの決算について、少し詳しく見てみたいと思います。
(Gunosyは決算期が5月期決算ということで、通常の会社と決算期がずれています。これはどうでも良いことかもしれませんが、個人的には決算期は3・6・9・12月のいずれかにするのが、投資家にはフレンドリーだとは思います)
決算を見る前に、株価を少し見てみたいと思いますが、一時期1,000円を切る所まで来ていた株価が、現在では2,300円を超える水準まで上がっています。
時価総額の500億円を超える水準まで上がってきており、P/ERatioも46.39倍と、高い水準になっています。時価総額は500億円を超えているので、機関投資家のカバレッジにも入ってきており、その機関投資家が、将来大きく成長するとみなしている、ということです。
では、なぜGunosyが今後も成長するとみなされているのでしょうか。今日はその理由を3つ挙げてみたいと思います。
理由1:前年同期比(YoY)だけではなく、前期比(QoQ)を強調
初めの理由はくだらないと思う人もいるかもしれませんが、個人的にはとても驚いたので、理由の1つとしてあげておきます。
このスライドを見てみて一番驚いたのは、成長率の期間を前年同期比(YoY)ではなく、前期比(QoQ)で記載している点です。
当然、前年同期比の方が成長率を高く見せることができるわけですが、それをあえてせずに前期比で記載している、というあたりが、非常に強気というか、今後も伸びる自信があるのかなと感じました。
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