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クレカ支払い滞納で「ブラックリスト」に載るとどんな不都合があるのか?=岩田昭男

カード会社、銀行、消費者金融が信用情報を共有している

カード会社は、会員の信用情報の収集について、2段構えで対応しています。1つは、社内のデータベース・インフラ。もう1つは、外部の信用情報機関のネットワーク(主にCIC)です。

カード会社は、各会員のカード利用状況をデータベースに記録して、毎月それを最新のものに更新しています。この情報を元に、毎月の利用代金を会員に請求しており、これがカード会社の収益を支える柱になっています。

このデータベースがあるおかげで、会員の誰かがゴールドカードへのアップグレードを希望したとしても、社内にストックしたカード(個人)情報やクレジットヒストリーをチェックするだけで審査ができるため、希望通りに素早く発行することができます。

しかし、仮にその人が、すでに銀行カードローンで焦げつきがあるうえに、他社のクレジットカードを複数枚もっていて浪費しているといった場合は、自社のデータベースだけを見ていてはわかりません。

その結果、ゴールドカードを発行したものの、すぐに限度額を超える利用がなされ、返済が滞って、大きな被害を被るといったことになります。

このリスクをなくすために、2009年にバラバラだった信用情報を1本化することになり、信用情報機関がリニューアルされました。そして、クレジットカードは「CIC」、ローンや消費者金融は「JIIC」、住宅ローンや銀行関連は「全国銀行個人信用情報センター」という3つの機関に集約され、それぞれの機関が情報を共有するようになりました。

CICにはクレジットカードだけでなく、消費者金融、ローンなどの借入れ状況(カード枚数、リボルビング・ローン借入れ額など)、返済状況(毎月の返済額、遅延・延滞など)、事故情報(ブラックリスト、自己破産、債務整理など)も集まるようになり、個人の信用情報がすべて明らかになりました。

ですから、いまは、前述のようなゴールドカードへのアップデート希望があっても、自社のデータベースを参照するだけでなく、信用情報機関(CIC)に問い合わせをして、銀行カードローンの異常な利用や他社クレジットカードの使いすぎなどがわかるようになっています。

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