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【書評】老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路=姫野秀喜

「老いていく家」が引き起こす問題とは何か?

【答え】

  • 個々の問題は水道管が破裂したりマンションがスラム化したりすること
  • 全体の問題はインフラの非効率によるサービス低下や増税

スラム化した分譲マンションとして有名な事例が福岡市にあります。博多駅から徒歩5分ほどにある築40年超の11階建ての分譲マンション』

『管理組合とデベロッパーとの意見が一致しなかったことも影響し、1988年には、マンション全体の電気供給が止まり、エレベーターと屋上の貯水タンクへの上水道の供給が止まり、全戸への給水もできなくなりました』

『老いた空き家が放置・放棄され、周辺に著しく悪影響を及ぼす場合には、最終手段として、税金を使って自治体が対応するしかないケースが増えてしまうことが想定されます』

『しかし、自治体には、こうした対応をする財政的体力が、もうなくなってきている
『そのため、今ある公共施設・インフラのすべてを更新することは不可能な状況』

『それなりに(公共施設・インフラを)集約・統廃合していかなければ、増大する維持管理費が財政を圧迫するという問題も生じてしまう』

ただ、この統廃合は『市民の反対が大きいことが予測されることや、選挙の票につながらないために、主張や議員が積極的に取り組もうとしないこともある』

まぁ、皆、自分が得することだけ考えて部分最適を追求したら、そうなりますね。

総括

多くの事例が並べられているためわかりにくい印象の本書ですが、述べられている「住宅過剰社会に対する問題提起」はシンプルです。

冒頭でも要約しましたが、さらに3行でまとめると、

「人口減るんだから、住むエリアも狭めて家も減らそうよ」
「野放図に新築を建てず、建てるなら既存の空き家を取り崩してそこに建てようよ」
「そうすれば行政コストも抑えられるから、そういう政策にしようよ」

ということです。

オリンピック施設が将来世代に負の遺産として受け継がれるかもしれないということを危惧する人は多いです。しかし、実はオリンピック施設以上の「負の遺産」が日本全国各地に大量に今も建設されて続けている、ここに筆者は危機感を持っているのだと思います。

不動産投資でも、将来コンパクトシティになるであろう未来を見据えて、購入する物件の立地を見定めたいものです。でわでわ。

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1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』(2016年12月1日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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