PER(Price Earnings Ratio)は株価が1株あたり利益の何倍まで買われているのかを見る指標である。一般的に「PERが低ければ割安」、「PERが高ければ割高」と判断することができる。もちろん、投資判断においてPERだけで事足りるということではないが、ひとつの参考指標、目安となるものである。
そのPER、アメリカのNYダウ平均は17倍、日経平均は14倍程度とされている。6月2日に約1年半ぶりに2万円の大台を回復した日経平均であるが、NYダウと比較したPERの低さをもとに日本の株価は「まだ割安」という意見も聞かれている。
この「日経平均のPER14倍」の算出方法が間違っているという記事があったので、紹介したい。
https://jp.reuters.com/article/focus-nikkei-idJPKBN18W0FN?pageNumber=1
(2017年6月5日ロイター)
記事によると、日本経済新聞社が算出する日経平均のPERは、分子の株価と分母の利益の算出方法が異なっており、算出方法を同様にした場合のPERは6月2日時点で17.35倍だという。
冒頭にふれたように、PERだけで割高割安を判断することは早計ではあるものの、この17.35倍を基準に判断すると、現在の日経平均株価は割安どころか、割高とさえ見えかねない。記事では、日経平均が17,500円でPERが15倍程度になるため、そのあたりが妥当と考える、ということだ。
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