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【展望】トランプリスクと国内好決算の綱引き。日本市場は底固めの展開に=馬渕治好

盛りの花~世界経済・市場の注目点

<現時点で、国内企業の決算内容は良好>

このところ、日本では10~12月期の決算発表が盛んです。

ファクトセットの集計によれば、東証一部全上場企業のうち、876社(全体の44%)が10~12月期(ただし2月本決算企業などの9~11月期や、1月本決算企業などの8~10月期を含む)の決算発表を終えており、それらの企業全体の一株当たり利益は、前年比で33%増えています。

まだ決算発表を終えていない企業の分は、アナリストの予想平均値を使って、発表済み分と混ぜて集計すると、一株当たり利益は34%増益となり、3割程度の増益はほぼ確定でしょう。

事前のアナリスト予想の平均値では、1桁パーセントの増益が見込まれていましたので、想定以上の上振れです。また、自社の収益見通しを上方修正した企業は、発表済み企業のうち7割程度と報じられています。

2016年度を通じても、現在のアナリスト予想では、年度上期の減益を埋めて、3.5%程度の増益になると予想されています。

円相場が不安定なため、円高になった場合を懸念する声がありますが、多くの企業が極めて保守的な(円高水準の)円相場の前提を置いており、よほどの円高にならない限り、過度の懸念は不要でしょう。

また、為替と企業収益の関係については、米ドル建て日経平均の動きも注目されます。

実は米ドル建て日経平均株価は、昨年7月末から今年1月下旬にかけては、おおむね160ドルと167ドルの間のボックス圏での推移でした。

つまり、おおざっぱには、横ばいトレンドだったと言え、たとえば日経平均が5%上がった局面では、円相場が対米ドルで5%下落し、両者が打ち消し合っていた、ということです。

別の言い方をすれば、日経平均が5%上がったのは、円相場が5%安くなったためであり、円安以外には日本株(およびその背景となる企業収益)には何も良いことはなかった、という市場参加者の解釈だったわけです。

ところが米ドル建て日経平均は、直近では一時170ドルを上回る動きをみせ、先週末でも168ドルと、これまでのレンジ上限であった167ドルを超えたままです。この動きは、日本株にとって、円安以外に好材料が出てきた、と市場が判断していることを示しています。

今後も、日本企業の収益とそれに基づく国内株価の動向は、徐々に円相場離れをしていくと見込んでいます。
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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』(2017年2月5日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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