クリスマスプレゼントについてのリアルな調査
CreditCards.com社の調査では、クリスマスの贈り物に50ドル以上支出するのは53%のみで、35%は50ドル以下、そして残りの12%は何も買わないと回答しています。
調査結果によると、財布に優しい小さな贈り物で、貰い手にとって意義があるものが良いと米国人は考えているようだ。
この調査を率いたウィスコンシン大学の市場調査を専門とするEvan Polman教授は、「これは良い結果だ。普通、贈り物は高ければ高い方が良いと思いがちだが、実際はそうではないからだ」と語った。
調査結果は下記のようなものである。
男性の場合、配偶者をプレゼント・リストのトップに置いている。男性の37%は、最も高いプレゼントを配偶者や恋人に贈ると決めているが、女性の場合はそのように答えたのは26%しか居ない。
女性は子供たちをまず最初に考える。女性の47%は、プレゼントの筆頭に来るのは子供や孫たちへのプレゼントだと回答した。男性の場合は、そう回答したのは24%だけだ。
ネット通販が伸びており、39%が最も高額の贈り物はオンラインで購入し、36%は店頭で買うと答えている。
18歳から26歳の若年世代、及び63歳以上の高年世代は、クリスマスプレゼントを店頭で購入し、それ以外の世代はネット通販を選んでいる。
250ドル以上の贈り物を買うと答えた消費者は、たったの9%のみだった
この調査は2017年10月19日、20日に、1093名を対象に実行されたものだ。
昔は50ドルと言う金額は、高額を意味したものだ。20世紀前半・中頃に若者だった世代にとって、クリスマスの贈り物に50ドルをも支出するなど、ありえない話だった。当時の50ドルは、現在の2倍以上の値打ちがあったものだ。
リーマンショック後は低成長を続けており、消費者は、この後に新たな不況が襲来するのではないかと危惧している。また、最近の株高ですら懸念の材料となっている。確信が持てない時は、人はお金の使い道に保守的な態度を取るものである。
消費者の債務額は、不況期のレベルへと戻っており、クレジットカード債務残高は2017年8月時点で1T$に達している。
消費者がクレジットカード借金をどのようにやり繰りしているのかについての情報はほとんどなく、米国銀行協会によると、カード払いの債務不履行率もここ15年で最低レベルになっている。その理由の1つは、貧困層にカードを渡しても、借金の限度額を低く抑えているので、大金を使うにも使えず、ちょっとした買い物で与信限度額になって使えなくなるからだろう。
与信限度額いっぱいまで借りると、今度は返済に必死となり、もう借金どころではなくなるのだ。思考が浪費から、何が人生にとって本当に重要かを考える転換点になるのだ。
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