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「ハワイの別荘」はどこまでお買い得なのか? 海外不動産投資の夢と現実=俣野成敏

1. 「憧れの地・ハワイ」の実像

不動産は、その名の通り「不動の資産」ということです。つまりよく言えば値崩れしにくく、悪く言うなら現金化しづらい、という特徴があります。金融危機と不動産は、常に影響し合う関係にあります。

【ハワイがサブプライムでも値崩れしなかった理由とは?】

ベストセラー作家のロバート・キヨサキ氏は、『金持ち父さん貧乏父さん』の中でこのように書いています。

私の資産の基盤は不動産だ。不動産は安定していて値動きがゆっくりなので気に入っている。資産の基礎はしっかりしたものにしておきたい。…不動産によってしっかりした資産の基盤を持つことの利点は、そのおかげで、もっと投機的な要素の高い株式を思いきって買う余裕が与えられることだ。

出典:『金持ち父さん貧乏父さん』(著:ロバート・キヨサキ/刊:筑摩書房)

キヨサキ氏は、不動産を中心に資産を確保した上で、通常の人には難しいベンチャー企業へのハイリスク投資なども行なっていることを明かしています。またキヨサキ氏は、同書の中で次のように述べています。

自分がやっていることがちゃんとわかっていれば、リスクを冒したとしても、それはギャンブルではない。

出典:『金持ち父さん貧乏父さん』(著:ロバート・キヨサキ/刊:筑摩書房)

この言葉は、裏を返すと「自分が理解できていないことに手を出すことは危険」だ、という意味でもあります。

さて。それでは冒頭で申し上げた「サブプライム問題が発覚した際にも、ハワイの不動産はそこまで値崩れしなかった」という一件について検証してみたいと思います。ハワイの不動産投資を勧める多くのサイトでは、「値崩れしにくく、資産価値の高いハワイの不動産投資なら安心です」といったような触れ込みをよく目にします。ではその値崩れしなかった理由とは何でしょうか?

元来、ハワイの不動産はマーケット自体がそんなに大きくありません。つまり「もともとの取引量が少ない」という特徴が1つあります。そしてもう1つの特徴とは「ハワイがリゾート地である」という点です。つまり、リゾート地に不動産を持っている人は、総じてお金に余裕があるため、金融危機が起こって物件が値崩れしても、慌てて売る必要がない、ということです。

一般に、不動産を購入する人はたいていローンを組みます。ところが一度、金融危機が起きるとローン金利が上がったり、雇用が悪化したりして支払いが困難になりがちです。そういう人は即金を求め、また金融機関に差し押さえられた物件の売却時は叩き売りの対象となり、市場全体が値崩れする要因となります。

一方、ハワイの不動産市場はもとからパイが小さく、安値で購入したい投資家はいても、当然ながら、売り手は必要がなければ値下げをすることなどありません。このように売買が成立しづらかったために、結果的に値崩れしなかった、というのが真相でしょう。ですから「ハワイの不動産なら安心」ということではないのです。

ちなみに、先出のキヨサキ氏はハワイ出身の投資家ですが、どれくらいハワイの不動産を所有しているのかはわかりません。ご本人は現在、アメリカ本土にお住いです。

Next: 世間で言われる「ハワイに投資する利点」は本当にメリットなのか?

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