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なぜNetflixは今後「アニメ」に注力するのか? 競合比較で見えたある勝算=シバタナオキ

Netflix、Hulu、Amazonプライムなどがしのぎを削る動画配信サービス業界。今回は、決算が最も早い「Netflix」の強みと今後の戦略について見ていきます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年2月6日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:シバタ ナオキ
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

群雄割拠の動画サービス業界。hulu、Amazonに打ち勝つ方法とは

有料会員数が大きく増加

2017年10月~12月期の決算発表が徐々に始まるシーズンになってきました。いつもネット企業の中で一番決算発表が早いNetflixを、今日は詳しく見ていきたいと思います。

<四半期売上は$3.3B(約3,300億円) YoY +32.6%成長、有料会員は+800万人増>

はじめに決算資料から数字を詳しく見てみましょう。

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2017年10月~12ヶ月の四半期において、売上がYoY+32.6%の3.3B(約3,300億円)と、非常に大きな成長をしました。

その背景にあるのは、有料会員数の増加です。

アメリカ国内のストリーミング事業の有料会員数が198万人増え、累計で5,281万人になっています。アメリカ以外を見ても、四半期で有料会員数が636万人増え、累計で5,783万人となっています。

上の表を見れば分かる通り、この四半期あたりの有料会員の増加数は、過去1年間で最大となっており、成長スピードが早まっていることがよくご理解頂けると思います。

営業利益も245M(約245億円)と、好調な数字だと言って差し支えないでしょう。

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2017年の年間を通して見ると、純利益が過去最高になっていることもよくお分かり頂けると思います。

一方で、上の表の下の部分を見ると、キャッシュフローベースでは大きなマイナスとなっており、フリーキャッシュフローは524M(約524億円)もマイナスになっています。

これまで何度も当メルマガで取り上げてきましたが、Netflixは非常に大きな金額をコンテンツ制作に投資し続けており、表の一番下にある Streaming Contents Obligations は17.7B(約1兆7,700億円)と、こちらも非常に大きな金額になっています。

2018年は年間を通してコンテンツ制作に8M(約8億円)、マーケティングに2B(約2,000億円)を投じるとも言われており、巨額の先行投資を続けていく意思表示が明確になされています。

Next: Netflix、Hulu、Amazonプライムそれぞれの人気ポイントは?

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