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「老後の心配」が先走り、本当のリスクがないがしろにされる保険業界の闇

掛け捨てと違い、解約するとお金が返ってくる終身保険。最近はテレビ、雑誌、新聞などでも数多く取り上げられ、実際に加入者も増えているようです。そんな中、ファイナンシャルプランナーの落合陽平さんは,
終身保険ばかりが取りざたされ、万が一の時に家族を守ってくれる、絶対に必要な死亡保険がおそろかになっていないかと訴えます。

終身保険にまつわる愚論

終身保険といえば、一生涯の死亡保障になる一方で、解約することで解約返戻金が発生する「貯蓄性の保険」としても人気の高い商品である。
私自身も、保険営業に従事してきた身として、終身保険の販売は何度も行ってきた。多くの保険会社が終身保険を販売し、その「死亡と貯蓄の両輪を兼ね備えた保険」という名目で、多くの保険営業マンが今でも販売している。

一方で、「終身保険に加入する必要はない!」と主張するFPがいるのも事実である。
同じFPでも、一方は「終身保険は万能な金融商品である」といい、もう一方は、「終身保険を販売する営業マンには騙されるな!」という。考え方の違いではあるが、これは消費者にとっては混乱を招くだけであり、本質を見極めることができない。

少しずれるが、私自身は「医療保険は必要ない」と思っている。ただし、これは顧客に対し「加入しないほうがいい」と案内しているのとは違い、あくまで論理的、客観的に見て、医療保険は「損する可能性が高い」と思っているだけである。

日本の健康保険制度は優れており、高額療養費制度なども加味すれば、家庭が破滅する可能性はほとんどないと考えているからだ。

その一方で、死亡保険は「絶対に必要」だと思っている。特に守るべき家族がいるのであれば当然であるが、ポイントは保険金である。一世帯あたりの死亡保険金額の平均を見ていただきたい。(民間保険会社)

平成24年 2506万円
平成21年 2758万円
平成18年 3055万円
平成15年 3441万円
平成12年 3781万円

ここから読み取れるのは、年々死亡保険にかける金額が少なくなっているという事実である。

平成12年と平成24年で、家族に遺すべき死亡保険金は1200万円少なくなっているが、これは合理的なのだろうか。そういう時代になったのだろうか。

いや、そんなはずはない。
平成12年だろうが平成24年だろうが、遺された家族が必要とするお金に変化はないと考える。
ではなぜ死亡保険金額は減少し続けるのだろうか。

明確な答えはないが、私の推測の一つは「終身保険の加入率の増加」である。そして、これこそが日本の保険業界の闇であると考えている。

実は終身保険の加入率は増加傾向にある。
冒頭にも書いたように、終身保険は死亡保険でありながら、貯蓄性を兼ね備えた保険でもあるため、消費者有利、損しない保険に見えるからだ。

Next: 終身保険「肯定派」「否定派」それぞれの考え

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