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米株急落は中間選挙前のトランプ潰しか? この後に続く乱高下と最終的な大暴落=高島康司

FRBによる大胆な株価操作

その大まかな内容は次のようなものだ。

1893年の恐慌以来、JPモーガンをはじめとした巨大銀行、そして1913年以降はそうした銀行が結集して設立したFRBは、政策金利の操作を通してバブルとその破綻を演出してきた

例えば1920年代にアメリカで発生したバブルはFRBによる低金利政策によってもたらされ、1929年のバブルの破綻は、アメリカへの資金集中を嫌がったイギリスの圧力による金利の急激な上昇が引き起こしたものだった。

また最近では、1990年代の終わりから2000年代のドットコムバブルのブームと破綻も、FRBによる金利の低下によって始まり、金利の上昇で弾けた。

これは2008年に発生した金融危機でもそうだ。2003年にFRBは金利を大幅に引き下げたことで、不動産バブルと住宅バブルが発生した。そして2006年に金利を引き上げると、サブプライムローンの破綻をきっかけとして金融危機が発生した。

このように、バブルの発生と破綻をコントロールしているのはFRBである。いまの状況を見ると、最悪である。旺盛な公共事業を続けるトランプ政権では政府の債務は21兆ドルになっている。これはリーマン・ショックが起こった2008年の倍の大きさだ。

さらに、家計は13.3兆ドル、不動産担保ローンは9兆ドル、授業料ローンは1.5兆ドル、自動車ローンは1.25兆ドルなど、どの分野も過去最大の債務を抱えている

こうした状況で、FRBがペースの速い利上げに踏み切るとどうなるか、結果ははっきりしている。金利負担の増大に耐えられなくなった企業や家計の一斉破綻だ。米経済は打ちのめされることは間違いない。

結果はこれほど明らかなことを、FRBはなぜ推し進めているのだろうか?その裏には明白な政治的意図があると疑ったほうがよい。

それは、2020年におけるトランプの再選をなにがなんでも阻止することである。トランプの支持を支えているのは好調な経済なので、これが破綻するとトランプが再選される可能性はほとんどなくなる。中間選挙でもトランプの勝利を阻止したいのだろうが、それには時間的には間に合わないかもしれない。だが、2020年の再選阻止を狙って経済をあえて破綻させる可能性はあると見なけれならない。

以上である。

十分に考慮すべき陰謀論

エングドールのこのような見方は、間違いなく陰謀論である。FRBの政策金利の引き上げの意図が、こうした政治的なものであるとはちょっと考えにくいかもしれない。

しかし、いまのアメリカで行われている後先を顧みないヒステリックなトランプ阻止の動きを見ると、エングドールの見方にも一定の根拠があるようにも思う。

8月に行われたアレックス・ジョーンズをはじめとしたトランプ支持のネットメディアの一斉弾圧や、先頃実施されたフェイスブックによるアカウントの一斉削除などの状況を見ると、反トランプのリベラル派も必死で、なにがなんでもトランプの中間選挙の勝利を阻止する構えだ。

ちなみにフェイスブックは11日、虚偽もしくは誤解を招く政治コンテンツを拡散していたとして、米国内の数百に及ぶページやアカウントを閉鎖したと明らかにした。中間選挙を控え、アメリカ人による偽情報の拡散を阻止する狙いがあるという。閉鎖は559のページと251のアカウントに達しており、これらの多くはトランプを熱烈に支持する保守系や右派のものである。

Next: トランプの敵はFRB。中間選挙(11月6日)の直前にも要注意

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