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【展望】好業績株の選別物色へ。日銀会合、7-9月期GDP、FOMC議事録も=山本伸一

注目の金融イベント~日銀会合、7-9月期四半期GDP(速報値)、10月FOMC議事録公表

来週以降もSQ値(1万9496.87円)や節目1万9500円を軸に再び上値を目指す展開が期待されるところですが、週明け16日(月)に日本の7-9月期四半期GDP(速報値)が発表されるほか、19日(木)には日銀金融政策決定会合の政策声明発表を控えます。

GDPの市場予想は2期連続のマイナスとなる見通しですが、マイナス幅は1.1%減~0.2%減とかなりの差が見受けられ、市場予想との乖離が株価にインパクトを与えるかもしれません。

一方で日銀金融政策決定会合は現状維持が市場コンセンサスではありますが、13日(金)の場中に「日銀が引当金を数千億円積み増した」との報道も伝わっており、12月会合での利上げ観測の高まる米国金融政策を睨んで国内金融政策動向も注目を集めそうです。

日銀の引当金の積み増しは資本の充実につながることから、さらなるリスク資産の買い増しなど、追加の金融政策が可能になるという側面があります。

また、米国では日銀金融政策決定会合前の18日(水)10月FOMC議事録の公表が予定されていることから、米国での年内利上げ時期などに関して、FOMC参加者の声が伝わることになるでしょう。

国内では、すぐに追加緩和ということは考えにくい状況ですが、金融イベントにも注目しなければならないでしょう。メガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>や、証券、保険などのセクターにも注目したいところです。

選別物色が本格化、引き続き好業績銘柄の分析を

決算シーズンもほぼ一巡。これまで開示されていた同業決算などで期待感を織り込んでいた銘柄も多く、好結果も決算売りに押される銘柄が増えている印象です。市場期待とのズレの大きいサプライズ銘柄の反応が目立ってきています。

これからは、業績の悪い銘柄を売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」相場に移ってきます。

一方、8月の全体調整とともに株価水準を切り下げていた銘柄が業績不安から下押し、決算確認後はアク抜けと見た見直し買いも入っているのも今回の決算シーズンの特徴です。

しかし、調整先行の軟調な決算銘柄がアク抜けにつながったとしても大きく切り下げていた株価水準の修正によるものですし、業績の悪い銘柄を保有し続ける意味はあまりないでしょう。

週明けも13日(金)の引け後に決算開示された銘柄の短期的な反応が見込まれますが、選別物色は決算開示が出揃ったあとに本格化していきます。3月期業績銘柄の上半期業績を確認したあとには、続く下半期業績の動向に注目が集まります。

NYダウ 5分足 週末終値:17,245.24ドル(SBI証券提供)

NYダウ 5分足 週末終値:17,245.24ドル(SBI証券提供)

シカゴ日経先物円建 5分足 週末終値:19,415.00円(SBI証券提供)

シカゴ日経先物円建 5分足 週末終値:19,415.00円(SBI証券提供)

米ドル/円 5分足 週末終値:122.62-122.67円(SBI証券提供)

米ドル/円 5分足 週末終値:122.62-122.67円(SBI証券提供)

引き続き今回開示された決算内容を確認しながら、物色の見込まれる好業績銘柄の分析を進めていきたいところです。

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プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』2015年11月13日号より一部抜粋
※SBI証券提供チャートと太字はMONEY VOICE編集部による

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