じげんの決算説明資料を見ると、ある時期を境に機関投資家の持株比率が大きく増えていることが分かります。今回は目線を変えて、この理由について解説します。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年6月3日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
代わりに機関投資家の持分が大きく増えたその理由とは
Q. マザーズから東証一部へ市場変更するのに最も必要なのは何か?
A. (創業者の売出などを)買い支えてくれる機関投資家
今日の記事ではいつもと少し違って、財務戦略の話を書いてみたいと思います。
なぜこの記事を書こうと思ったかと言うと、じげんの決算資料を見ていて、このスライドが気になったからです。
※参考:株式会社じげん 2019年3月期 第4四半期決算説明
何が気になったかと言うと、下で整理したように、機関投資家の持分が大きく上がっているという点です。
2015年度末 => 2019年度末
経営陣 71.4% => 51%
機関投資家: 5.1% => 33.9%
経営陣 71.4% => 51%
機関投資家: 5.1% => 33.9%
じげんは2018年に、マザーズから東証一部に市場変更をしていますが、このタイミングで経営陣の株式が大きく売り出されて、機関投資家の持分が大きく増えていることになります。
私の記事の読者の方には、マザーズに上場して、いずれは東証一部に市場変更をしたいと思っていらっしゃる方も多いかと思いますが、実際に東証一部へ市場変更するために必要な要件を、きちんと理解している方はもしかすると少ないのかもしれません。
今日の記事では、東証一部に市場変更するためにどのようなことが必要なのかというのを、簡単におさらいしていきたいと思います。
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