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ビル・ゲイツ、いまでも世界長者番付2位?引退後の動きを知れば人生の勝ち方がわかる=鈴木傾城

ビル・ゲイツは銀行とハイテク企業に投資していた

では、カスケード・インベストメントではどのような株式を保有しているのだろうか。2019年3月31日の最新のSEC(米国証券取引委員会)に提出されたドキュメントでの上位銘柄はこのようになっている。

  • ウェルズ・ファーゴ(WFC)
  • インテル(INTC)
  • U.S.バンコープ(USB)
  • マイクロソフト(MSFT)
  • アップル(AAPL)
  • シスコ・システムズ(CSCO)
  • ノバルティス(NVS)
  • スターバックス(SBUX)
  • ウェルタワー(HCN)
  • ヌートリエン(NTR)

カスケード・インベストメントのポートフォリオの上位は銀行ハイテクのセクターで固めており、後は多種多様な企業群が連なって頻繁に売買されている。

天才投資家バフェットも銀行株を買っている

ビル・ゲイツの資産の中で大きなウエイトを占めているのがアメリカの銀行である「ウェルズ・ファーゴ」や「U.S.バンコープ」なのだが、ビル・ゲイツはかつて「銀行は消えてなくなる」と言ったことがあった。しかし、株式としては銀行系をしっかりと保有している。

ところで、このウェルズ・ファーゴは、大株主が「バークシャー・ハザウェイ」であるのはよく知られている。ところで、バークシャー・ハザウェイのCEOはウォーレン・バフェットである。

ビル・ゲイツとウォーレン・バフェットは数十年に及ぶ盟友であるのはよく知られているのだが、ウォーレン・バフェットもまたバークシャー・ハザウェイで銀行株に傾斜している。

バークシャー・ハザウェイのポートフォリオは、現在はこのようになっている。

  • アップル(AAPL)
  • バンク・オブ・アメリカ(BAC)
  • ウェルズ・ファーゴ(WFC)
  • コカコーラ(KO)
  • アメリカン・エキスプレス(AXP)
  • クラフト・ハインツ(KHC)
  • U.S.バンコープ(USB)
  • JPモルガン・チェース(JPM)
  • ムーディーズ(MCO)
  • バンク・オブ・ニューヨーク(BK)

カスケード・インベストメントとバークシャー・ハザウェイの上位ポートフォリオでダブっているのは以下の銘柄だ。

  • ウェルズ・ファーゴ(WFC)
  • アップル(AAPL)
  • U.S.バンコープ(USB)

ダブっているのは偶然なのか、それともふたりの間で何らかの情報共有があるのかは分からないが興味深い事象ではある。

頂点に立つのは「優良企業の株式を大量に保有する人間」だけ

ビル・ゲイツもウォーレン・バフェットも、ビジネスの第一線で采配を振っているわけではない。それでもフォーブスの世界長者番付に君臨しているのは、株式の資産価値が増大しているからでもある。

すでに、現在の資本主義というのは、富の源泉が多国籍企業に集約されているので、土地成金だとかゴールド保有者だとかダイヤモンド王が頂点に立つことはない。

頂点に立つのは、「優良企業の株式を大量に保有する人間」でしかあり得ない

これは逆に言えば「優良企業の株式を保有しない」「保有しても少ししか保有していない」人は、今の資本主義の世界で生きるのは、かなり厳しいことになるということを示唆している。

現金を積み上げても長期的に見ると意味がなく、金の延べ棒を買っても仕方がない。現金もゴールドも価値が増大することもなければ配当を生み出すこともないので、それが長期で見ると巨大な差となって現れるのだ。

分かりやすく言えば、定期預金などしても現代の資本主義の仕組みからすると、何の意味もない。重要なのは、世界に君臨する企業の株式を保有しておくということなのである。

Next: 富裕層の動きをよく観察すれば、人生の勝ち方が見えてくる

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