消費増税を前に、ますます広がりを見せるCtoC(個人間取引)のビジネスモデル。なかでも今回は、ヤフオクとメルカリの比較を行ってみたいと思います。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年8月20日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
全体的には赤字でも、日本事業は増収増益のメルカリ
Q. ヤフオクとメルカリ、ユーザーあたりの取扱高が大きいのはどちら?
A. (推計ですが)メルカリの方がユーザーあたりの取扱高が1.2倍大きい計算です。
今日の記事では、ヤフオクとメルカリの比較を行ってみたいと思います。
元祖横綱であるヤフオクと、メルカリでは1ユーザーあたりの取扱高はどちらが大きいのでしょうか。
まずはメルカリの2019年4月から6月期の決算を見てみたいと思います。
メルカリの日本事業の取扱高・売上・営業利益
メルカリの日本事業はMAU(月間アクティブユーザー)が1,357万人、GMV(取扱高)は四半期あたり1,292億円という規模まで大きくなっています。

出典:同上
売上は四半期あたり120億円、営業利益は20億円となっており、日本事業でみると黒字になっていることがおわかりいただけるかと思います。

出典:同上
ちなみに、メルカリ全体の通期の売上はYoY+44.5%の516億8,300万円、営業利益は▲121億4,900万円、当期利益は▲137億6,400万円(前年同期は▲70億4,100万円)と前年を上回る赤字の決算でした。日本事業は増収増益と好調ですが、米国事業やAI人材の採用、さらに「メルペイ」に積極的に投資を行った結果、赤字が大幅に増加しています。
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