X社が120蔓延を出資してY社を設立した場合
ここで、連結手続きについて、次の参考事例をいったん考えてみましょう。
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(参考事例)X社が120万円を出資してY社を設立した。
(X社の仕訳)
(借方)Y社株式120万円(貸方)諸資産(現金預金)120万円
(Y社の仕訳)
(借方)諸資産(現金預金)120万円(貸方)資本金120万円
******X社
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諸資産480|諸負債300
B株式120|純資産300
******B社
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諸資産120|純資産120←X社(株主)の「B株式」とカブる
(X社とY社の単純合算貸借対照表)
******X社
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諸資産600|諸負債300
B株式120|純資産420
(B株式120と純資産120の相殺消去)
(借方)純資産(Y社)120(貸方)B株式120
【結論:X社の連結貸借対照表】
******X社
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諸資産600|諸負債300
******|純資産300
連結開始時は、上のように、子会社の株式を取得前の個別の状態に戻ります。
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以上を踏まえ、さきのA社とB社の単純合算貸借対照表からB社株式120億円とB社の純資産のうち120億円を相殺します。
(A社とB社の単純合算貸借対照表1)
******A社
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諸資産830|諸負債450
B株式120|純資産500←(A300+B200)
(借方)純資産(Y社)120(貸方)B株式120
(A社とB社の単純合算貸借対照表2)
******A社
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諸資産830|諸負債450
******|純資産380←(A300+B80)
つぎに、B社の純資産80は、A社以外の株主(非支配株主といいます)の持分です。A社の持分ではないので、そのような意味をもつ勘定科目に振り替えます。具体的には「被支配株主持分」といいます。
(借方)純資産(Y社)80(貸方)被支配株主持分80
(A社とB社の単純連結貸借対照表)
****A社(スタート時)
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諸資産830|諸負債450
******|純資産300←(A300のみ)
******|非支配*80
※「非支配」:「非支配株主持分」の略
以上の2段階で考えると、連結貸借対照表の作成プロセスがより明らかになると思います。
ちょっと難しいかもしれませんが、わかる範囲で結構ですので、連結決算のイメージをもっていただけたらと思います。
以上、ヤフーによるZOZOの買収と買収開始時の連結財務諸表の基礎に関するおはなしでした。
image by : phloxii / Shutterstock.com
『時事問題で楽しくマスター!使える会計知識』(2019年9月13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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