fbpx

だから日本は馬鹿にされる シャープ・鴻海騒動に見る日本的経営の問題点=真殿達

鴻海に対するゼノフォビア(外人嫌い) 日本は途上国か社会主義国か

ところが、そのシャープを飲みこもうとする外資が現れると、やれ技術力、やれ人材と、実際の企業評価とは無関係な異次元からメディアが感覚的なゼノフォビア(外人嫌い)を煽り立て、国家機関による救済に持ち込もうとする力が働いた。

シャープが上場企業である以上、声を立てるべきは直接金融市場の参加者であり、経営実態がどんどん明らかにされるべきなのに、限られたステークホールダー(インサイダー)間の不透明な駆け引きと秘密交渉でことが進んだのは、日本の金融システムが欧米と異なり、いまだに銀行中心主義にどっぷりつかっていることによった。

上場会社のM&Aなのに、株主の価値保全ではなく、途上国や社会主義国でしか見かけないステークホールダーがそれぞれの自己保身から駆け引きに狂奔した。

シャープ<6753> 月足(SBI証券提供)

シャープ<6753> 月足(SBI証券提供)

世界では、企業の多産多死を通じて産業の活性化が図られている。多産多死の世界での企業の生き死を巡る決断に責任を取らない人が勝手なことを主張してもめている様は、市場のルールから外れた社会主義国や未成熟な新興国でしかないことだ。

【関連】エディア<3935>IPO初値予想~社長は180日間ロックアップ解除なしだが

【関連】量的緩和バブル崩壊後に世界経済を待つ試練~IMF・BIS・ダラス連銀前総裁の警告

1 2

投資の視点』(2016年3月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

無料メルマガ好評配信中

投資の視点

[無料 週刊]
「投資の視点」はより実践的な株式投資の力をつけるための講座に衣替えしました。真に投資の力をつけるには以下の3つの要件が必須です。(1)中立の立場(2)実務の専門家(講演の専門家ではない)(3)もれのない講座体系大手経済新聞社OBを中心に、ファンドマネージャー、チャーチスト、財務分析とポートフォリオ運用の専門家が集結してこれらの要件を満たす講座を立ち上げました。講座は「資産運用のブティック街」として、市場の切り口、テクニカル分析、企業の財務、ポートフォリオ戦略―の4つのテーマに整理・提供いたします。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー