専業主婦でも保険は必要?掛け捨てでいい?死亡保障の有無は? 気になる保険の疑問に、ファイナンシャルプランナーの川畑明美さんが答えます。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
専業主婦の保険は掛け捨てが基本。こまめな見直しで家計の節約に
専業主婦の「保険のかけ方」を知りたい
こんなご質問をいただきました。
「専業主婦の場合の保険のかけ方を知りたい」
年齢や家族構成がわからないと具体的なアドバイスはできませんが、ひとつ言えることは、「専業主婦だと税金の還付はない」ということです。
保険をかけるメリットのひとつとして、所得控除があります。
民間の保険に入ると、最高で年間12万円の所得控除が受けられます。
もし、夫の保険で控除額を使い切っていない場合、保険料の払い込みを夫がしていれば、夫の節税にはなります。
この場合、妻の口座から保険料が落ちていても、妻の収入がゼロでしたら、夫の収入から控除できる可能性は高いです。
微妙なのは、扶養内でパート収入がある場合です。
毎月の保険料が支払えるくらいの収入でしたら、夫の控除にはならないでしょう。
死亡保障よりも医療保障を考える
お子さんが小学校低学年以下でしたら、専業主婦でも死亡保障は必要でしょう。
なぜなら家事は、外注すると高額になるからです。
ですが、収入のない主婦でしたら、高額の保険は家計が苦しくなりますので、共済などの掛け捨てで、最低限のもので大丈夫です。
ただ死亡率から言って、死亡保障はほとんど必要ないと考えても良いでしょう。
専業主婦の場合は「医療保障」の方が現実的です。
会社員の場合、入院4日目から「傷病手当金」が給付されます。
お給料の約3分の2が支給されますが、専業主婦には、傷病手当がありません。
入院費用と育児と家事の外注費を考えると、家計に重くのしかかります。
お子さんが小さい頃、特に2人目の出産を考えているのでしたら、医療保険は入っていた方が良いです。
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