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前場に注目すべき3つのポイント~低迷していたセクターへの買い戻しの流れが強まる可能性

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19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:低迷していたセクターへの買い戻しの流れが強まる可能性
■前場の注目材料:ソフトバンクG、20/3営業損失 赤字転換▲1兆3646億円
■帝人、NMN供給量10倍に引き上げ、含有サプリ好調


■低迷していたセクターへの買い戻しの流れが強まる可能性

19日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。18日の米国市場ではNYダウが911ドル高と大幅に上昇した。バイオ製薬のモデルナは、開発中の新型ウイルスワクチンの初期段階治験で、良好な結果が得られたことを発表し急伸し、市場全体のけん引役となった。また、アップルが米国内25店舗を再開するなど、経済活動の再開で景気回復期待が広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比430円高の20640円。円相場は1ドル107円30銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の相場展開になりそうだ。日経平均はテクニカル面で75日線が上値抵抗として意識されていたが、この水準を捉えてくる展開が意識される。また、一目均衡表では雲上限に上値を抑えられていたが、これを突破してくることになり、シグナル好転からセンチメントを明るくさせそうだ。

米国ではS&P500指数は3%を超える上昇をみせており、セクターでは自動車・同部品、エネルギー、銀行等の強さが目立っている。ハイテクなどに特化した物色ではなく、これまで低迷していたセクターへの買い戻しの流れが強まる可能性がありそうだ。日経平均がもち合いレンジを上放れる動きをみせてくことにより、足元で活発な物色がみられている中小型株についても、個人主体の活発な売買が期待されるところである。

もっとも、出来高は低水準の状況が続いており、昨日の東証1部の売買代金は2兆円を辛うじて上回る水準であった。インデックス買いから強含みの展開が意識される一方で、出来高を伴った上昇を見せてくるかは見極めが必要である。また、昨日決算を発表したソフトバンクG<9984>もインデックス買いの影響から押し上げられそうだが、買い一巡後の動向には注目する必要がありそうだ。

日経平均は直近の戻り高値を捉えてくるため、強弱感は対立しやすいところ。ギャップアップで明確に上放れ、その後の底堅さがみられてくるようであれば、買い戻しの流れが一段と強まる相場展開が見込まれよう。


■ソフトバンクG、20/3営業損失 赤字転換▲1兆3646億円

ソフトバンクG<9984>が発表した2020年3月期決算は、売上高は前期比1.5%増の6兆1850億円、営業損益は1兆3646億円の赤字(前期は2兆736億円の黒字)だった。最終損益は9615億円の赤字(同1兆4111億円の黒字)に。想定されていたが、営業赤字幅はコンセンサスのほぼ倍になる。ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)投資先の企業価値を引き下げ損失が出たほか、SVF以外でも投資先のシェアオフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーなどで営業外損失が膨らんだ。21年3月期通期の連結業績見通しは開示しなかった。配当については「未定」とした。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(20133.73、+96.26)
・NYダウは上昇(24597.37、+911.95)
・ナスダック総合指数は上昇(9234.83、+220.27)
・シカゴ日経225先物は上昇(20640、大阪比+430)
・1ドル107円30-40銭
・SOX指数は上昇(1782.54、+81.65)
・VIX指数は低下(29.30、-2.59)
・米原油先物は上昇(31.65、+2.13)
・日銀のETF購入
・新型コロナウイルス治療薬開発
・経済活動再開
・日米欧の大型財政出動
・株安局面での自社株買い
・7-9月期の業績回復期待


・日立造船<7004>海外でプラント補修・サービス拡大
・日立<6501>EC向けロボットSI強化、コロナ禍も商機に
・伊藤忠<8001>関電と米で天然ガス火力発電所稼働
・ユアサ商事<8074>空間除菌装置の販路開拓、年1万台狙う
・神戸天然物化学<6568>医薬用原薬生産を増強、出雲工場に新精製棟
・帝人<3401>NMN供給量10倍に引き上げ、含有サプリ好調


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30 豪準備銀行5月理事会議事要旨


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